また今日も店に立ち寄ってきたのか?
……ご苦労なことだ。
もはや今のパチスロは、片手間で勝てる『遊び』などではないというのに。
……いいだろう。
ここに迷い込んだのも何かの縁だ。
型式試験における規則内容、メーカーやホールという企業の経済的合理性、そして6号機以降の歴史とニーズ、それらのデータから導き出された俺の結論を説明してやろう。
第一章 導き出される結論は 「一般人に勝つ術などない」
①冷遇は実在するか
まず大前提として明かさねばならないのは、冷遇は『真実』か『オカルト』か、ということだ。
もはやSNSで頻繁に横行しているこの言葉だが、未だに「この台はデキレだ」「この台は冷遇がある」と、新台が出る度に騒いでいる輩が後を絶たん。
ことある毎にそう騒ぐということは、騒いでいる本人も『もしかしたら自分のヒキの問題かもしれない』と、明確な根拠を持たないが故に『感情論の愚痴』の可能性を捨て切れずにいるか、あるいは『特定メーカーの悪意』に過ぎないと矮小化して、結局は「あの時はヒキが悪かっただけかもしれない」「次の台はデキレはないかもしれない」と次の台へ向かっては似通った展開を辿る、そのループから抜け出せないでいるからだろう。
結論から言おう。
それは上位などの一撃性能を備えた全ての台に確実に存在すると見ていい。
これはオカルトなどではなく、開発上の制約(型式試験対策など)をクリアし、企業を存続させるための、極めて合理的な設計の産物と言える。
では、なぜそう言い切れるのか、まずは規制とニーズから紐解いていくぞ。
(1)「保通協の型式試験」という絶対的な壁
聞いたことがある者もいるだろう。
パチスロには「有利区間」の制約のほかに、保通協(一般社団法人 保安通信協会)の型式試験において最大の難関となる「短期(400G)・中短期(1,600G)・中期(6,000G)・長期(17,500G)の出玉率規制」が存在する。
まずはメーカーが特に憂慮せねばならん短期・中短期の上限に絞るぞ。
| 試験区分 | 出玉率上限 | 差枚数の限界目安 |
| 短期 (400G) | 出玉率220%未満 | +1,440枚前後 |
| 中短期 (1,600G) | 出玉率150%未満 | +2,400枚前後 |
どの400Gや1,600Gの区間を切り取った場合でも、各区間の通算出玉率が一箇所でも規定の上限を超えてしまえば、その型式は試験不適合となる。
規制を忠実に守る事に主軸を置いた6.0号機時代を通じて、業界そのものが破綻しかけたことで、メーカーは『一撃の夢がないスロット』というものが、いかに打ち手に求められていないかを思い知ることになった。
たとえ規定をクリアできたとしても、客がつかない商品など、開発したところでホールと共倒れになるだけだ。
だからこそ、規制が一撃から差枚数に緩和された事を機にスマスロの「ツラヌキ要素」を開発し、打ち手に一気に出玉が増える爽快感を与えるために、純増+5.5枚の上位ATや、純増+6〜9枚などのボーナスがループするST仕様を組み込んだわけだ。
しかし、この仕様においては当然、短いゲーム数でまとまった出玉を獲得しやすくなる。
そして、一撃2,000枚も獲得した時点で、短期のゲーム数において通算出玉率を規定内に収めることは不可能となり、試験は不適合となるのだ。
このような事態を回避して試験に適合させるため、メーカーはどの短期・中短期ゲーム数を切り取っても通算出玉率の上限ラインを越えないよう、「出玉の波を強制的にマイルドにする、あるいは減算区間に長く滞在させる」などの仕組みを設けて帳尻を合わせる必要がある。
これは必然と言えるだろう。
この帳尻あわせこそが、世間で囁かれる「冷遇」の正体、ということだ。
(2)冷遇の有無による型式試験突破率の変化
仮に「冷遇」と呼ばれる出玉制御を完全に排除し、通常時もAT中も常に一定の抽選を行う『完全確率』で、現在の一撃性能を持つ台をそのまま型式試験に持ち込んだとしよう。
この場合、どの程度の割合が試験を通過できると思う?
結論から言うと、「何十台、何百台持ち込もうと、確率論から言って適合率はほぼ0%」だ。
先に目安を提示しておくとしよう。
400G間継続して出玉が上昇した際、完全確率のまま短期規制を突破できる純増枚数の限界値はこのようになる。
| 仕様タイプ | 構造(減算区間等) | 短期規制を突破できる純増限界値 |
| 純粋なAT機 | 減算区間なし | 純増 +3.6枚/G未満 |
| ST機(10G) | 減算区間経由 | 純増 +5.1枚/G未満 |
| ST機(15G) | 減算区間経由 | 純増 +5.7枚/G未満 |
| ST機(20G) | 減算区間経由 | 純増 +6.5枚/G未満 |
ST機については1回のボーナスあたりの獲得枚数を300枚、減算区間滞在ゲーム数を固定した場合のループで計算している。
実際には一度の獲得枚数やSTの消化ゲーム数によってバラツキは発生するが、目安としてはこの程度が限界値ということだ。
そして先ほど触れたが、高純増機においては減算区間を考慮した場合でも、一撃2,000枚クラスの出玉獲得が発生した時点で、短期上限規定に適合することは無い。
もちろん試験の基準は「出玉率」だが、イメージをわかりやすくする為に一度差枚数に置き換えて説明するぞ。
仮に、50枚あたりのコイン持ちが30G、純増+9枚のST機だったとしよう。
この仕様において、通常時とST中を合わせての減算区間が合計210Gだった場合、差枚は−350枚だ。
一方、残りの区間を増加区間とした場合は、190Gで+1,710枚。
つまり、この400G区間の通算差枚は+1,360枚となる。
一方で、短期の上限規制は出玉率220%未満(おおよそ差枚+1,440枚前後)だ。
最も増加速度が速く、減算区間のゲーム数を確保しやすい純増+9枚でさえ、切りのいいゲーム数で表すならば、この出玉が短期の上限規制を突破できるギリギリのラインということだ。
一方、型式試験のプロセスにおいては、書類審査およびプログラムのソースコード解析に加え、各設定の実機を動かす17,500Gの『実射試験』と、実射では拾いきれない乱数ブレを精査する目的と推測される『シミュレーション試験』の二層構造で実施される。
仮に冷遇(ブレーキ)が無いとしたら、だ。
どれだけスペック(初当り確率や平均獲得枚数)を設計上で調整しても、今の『一撃の夢があるスロット』というニーズを満たしながら製作しようとした場合、実射試験でさえ17,500G✕設定数もゲーム数を回していれば「一撃2,000枚以上の爆発を起こす不適合区間」は確率論的にほぼ100%発生することになる。
つまり現在の型式試験において、完全確率で一撃性能を持つ機種とは、受検する以前の問題の『構造的欠陥品』ということだ。
また、仮に下位ATなどであれば純増枚数をクリアしている機種だとしても、上位ATが純増+3.6枚を超過しているならば、試験期間中には一度たりとも上位には突入していないか、突入したとしても400G区間が通算1,440枚未満に収まるラインで必ず終了していることになる。
そのような現象が完全確率であり得ると思うか?
そして実際には、メーカーが本来通るはずの無い台に自社の命運を託して型式試験に臨ませているという事実があり、その上でこの厳格な試験に適合し、世に出て一撃の性能を発揮しつつ稼働している、という現実がある。
この矛盾が存在する時点で、『プログラムの段階で理論上は出玉上限を超えない制御(冷遇)が組み込まれている』という以外に答えの出しようがないのだ。
……先に断っておくが、シミュレーション試験に関しては様々な情報が錯綜している。
その情報の正体は、メーカーが受け取る不適合通知やその対策の積み重ねから導き出した『経験則による推論』に過ぎず、試験機関側の公式発表は一切存在しない。
よって、試験機関がどのような内容で検証を行っているか、試行ゲーム数は実射の何十倍なのか、何百倍なのか、あるいはその条件が変動するのかは、内部の人間以外に断言できるものではない。
強いて言える事があるとすれば、本来不適合にしかならないはずの台がホールに存在している以上、「出玉を制御する仕組みを組み込むことで一定確率で適合する事が可能な程度の検証内容・ゲーム数である」ということぐらいだろう。
誰も正確な実態を知り得ない、憶測の試験内容やゲーム数を根拠に、論理を展開する事も、批判を行う事も時間の無駄というものだ。
以降はシミュレーション試験の細則に関する話は除外して話を進めさせてもらうぞ。
この事実を知って、なお「シミュレーション試験ではこのようなケースも試している」「シミュレーション試験のゲーム数は実射試験の◯倍だ」などと試験の詳細内容を正確に把握し、断言して批判を行う事ができる人間がいるとすれば、それは妄想癖・虚言癖でもあるか、機密漏洩という重大な違反を犯した者か、その内通者のいずれかに他ならないのだからな。
一方で、確実であろう事はメーカーの対策の方だ。
メーカーは、どのように出玉を制限するプログラムを組み込めば、型式試験を通過した上で「ツラヌキ要素」を実現できるか、試験内容を想定した社内シミュレーションを作成し、膨大なゲーム数の検証を事前に行なっていると見ていいだろう。
そうでもなければ、思いつくままにプログラムを作成してはチェックも行わず台を作成し、リスクを無視して社外の試験に臨ませるという、およそ『事業』とは呼べない行為を企業全体で行っていることになってしまうからな。
そうして、乱数の偏りも考慮しつつ、『不適合リスクの回避』と『打ち手が現実的に期待が持てる一撃性能の発現率』とのバランスを限界まで追求した上で試験に臨むことにより、本来ならば適合率ほぼ0%の台を『奇跡ではなく、一定の適合が見込めるライン』にまで引き上げている、というわけだ。
ただし。
現行機種の多くは設定6の機械割を114.9%と謳っているな。
一方で、型式試験における長期の上限規定は17,500Gで「115%未満」だ。
つまり、規定ギリギリのボーダーラインを攻めている。
当然だが、この機械割はあくまで平均値であり、そこまでしか獲得しないという意味ではない。
実際の出玉率は機械割の設定値を中心に山なりとなるのが本来の分布だ。
ならば冷遇などの制御を用い、やっとの思いで短期・中短期の規制をクリアしたとしても、僅かな乱数のブレで50%前後は不適合になることは必然と言える。
メーカーはニーズに沿った台を世に出すために、もとよりリスクを承知でこのような綱渡りを行っているということだ。
(3)冷遇無しの型式試験持ち込みは経営破綻となる自殺行為
ここまでは冷遇無しで試験を通過できるか否かという、制度や確率・技術的な問題だ。
一方で、経営の面においてはどうなるか。
もしメーカーが完全確率を遵守して試験に臨むならば、ひとつの一撃性能を持つ機種を世に送り出すためだけに、奇跡を待って何十・何百もの不適合を覚悟して持ち込まなけならない。
だが、そもそもメーカーごとに型式試験機関へ持ち込める「申請枠(持ち込み可能数)」には厳格な上限が決まっている。
そのような奇跡待ちの申請を繰り返していれば、申請枠をあっという間に使い潰し、新台の発売などいつまで経っても目処が立つはずもない。
そして何より、たった一つの型式が不適合となるだけで、メーカーには2,000万から5,000万円、場合によっては1億円近くの損害が直接発生することになる。
型式試験における1回の不適合は、単なる申請手数料のロスにとどまらない。
試験用に作製したサンプル実機の製造・破棄費用、今までの開発分に加えて修正・再調整の為の膨大な人件費。
さらに、数回の再申請を経てようやく適合したとしても、納期の遅延状況によって市場のトレンドが変化していれば、製品としての訴求力は暴落する。
ましてや、修正不可能なまま企画自体が白紙となればどうなるか。
量産のために確保していた液晶や基板などの高額な部材はすべて破棄され、開発費や版権費を含めて5億から20億円、有名なIPが絡めば30億円もの巨額の投資をドブに捨てることになるのだ。
同時に、仮に3万台を完売させた際に得られるはずだった150億から180億円規模の売上すら、遅延または永久に失うリスクを背負うことになる。
世捨て人でもない限り理解できるだろうが、そのような奇跡待ちでは、ホールへの販売スケジュール、それどころか企業の予算編成すらまともに立てられるわけがない。
企業の信用の面でも経営の面でも、現在の一撃要素があるスマスロで完全確率を遵守していたならば、メーカーという『企業』が存続できているはずがないのだ。
これで理解したか?
そもそも冷遇を組み込んでいなければ、一撃性能のある機種がホールに存在し、メーカーが存続している現実そのものと矛盾する。
そして今までの説明でわかる通り、メーカーは打ち手への悪意などではなく、打ち手のニーズに沿った台を提供し、企業を存続させる為に、このシステムを導入したということだ。
②冷遇システムは違法行為か
先ほどまでの説明で、冷遇が仕込まれていなければ、現行機種の存在もメーカーの経営も成立しないことは理解しただろう。
しかし当然の事ながら、メーカーやライターの完全確率という主張を盲信する者や、自分のヒキだけで勝っていると信じていたい者達は、先ほどの内容から目を背け、こう騒ぎ立てるはずだ。
「メーカーが法に触れるような冷遇を仕込むこと自体、検定取消などのリスクやコストが大き過ぎる」
「冷遇なんて妄想だ!単なるヒキ弱のオカルトだ!」とな。
世に溢れている、単に「小役を隠している」「特定の差枚数で露骨に失速する」「継続率の割に不自然なほど続かない」と騒ぐだけで、その現象が起きる構造的なロジックや法的根拠を何一つ提示できない浅はかな風説だけを基準にするならば、確かにそう言い捨てることもできるだろう。
一方で、冷遇を信じる者は信じる者で、明確な構造を示せないまま「このような極端な確率の操作は違法だ!デキレだ」と無駄に感情的になって罵倒している。
ならば次は、この「冷遇」が法的に違法行為なのかどうか、そしてどのようにプログラムに仕込まれているのか。
そのカラクリを明かしてやろう。
(1)世の俗説の真偽
まず、先ほどのように明確な根拠も提示できず騒いでいるだけの俗説は一旦置いておくぞ。
さしあたっては、そのような現象を体感している者がいる、という認識程度で十分だ。
一方、冷遇の存在を疑い、多少なり考察を行った者たちは真っ先に「差枚数」をもとにした管理に目を向ける。
なかなか面白い例としては、「南国育ちのモードテーブルが前回の滞在テーブルを参照しているように、冷遇はその時点の差枚数をもとにして冷遇テーブルに切り替えている」という説だ。
その他にも「一定の差枚数を基準にして、ボーナスなどを契機に冷遇モードへ切り替えている」などのシンプルな説ならば『狙い目・やめ時の解説』などとして、ネット上に溢れかえっているな。
確かに、6.5号機以降、規定が「一撃」から「差枚数」に変更され、機械の内部では有利区間のために常に現在の出玉率や差枚数を正確に計算している。
そこに目をつけ、差枚数の計算から正確に冷遇を発動させると考える事自体は合理的と言える。
……保通協のルールという絶対的な制約を知らなければ、その結論に落ち着いたとしても不思議はないだろう。
だが、残念ながらこれらは明確な誤りだ。
なぜなら、型式試験の規定には
「役の決定および遊技状態の遷移は、過去の出玉結果(差枚数や出玉率など)に直接依存して判定してはならない」
という絶対的なルールが存在するからだ。
つまり、「差枚数が+1,000枚に達した、という情報を基に冷遇テーブルへ切り替える」といったようなモード変更を行うこと自体が、明確な規則違反であり、そのようなプログラムを組んだ時点で型式試験は即不適合となる、ということだ。
(2)冷遇=超低確率状態
ならば、冷遇そのものは試験を通す為には必須にも関わらず、差枚数を参照せずにどうやって管理するのか。
差枚数を基準にする以外で、最も効率的であり合法的に活用できるシステム。
それは『状態の移行』だ。
特定のゲーム数やボーナス終了後、あるいは小役の成立などを契機に抽選を行い、高確率状態などに移行・滞在するというシステムは昔から様々な機種に実装されてきたシステムだ。
その状態移行というシステムに、冷遇状態への移行を組み込んだところで、差枚数ではなく「ゲーム数や特定の遊技契機」を参照している以上、何の違法性もないということだ。
『冷遇』などという呼び名は、打ち手の感情が生み出した俗称に過ぎん。
開発上の構造で言えば、『超低確率状態』と表現したならば、より正確となり、理解もしやすいだろう。
基本的に高確率への移行の場合は、特定小役や規定ゲーム数の抽選をもとに移行し、最低保証ゲーム数を経由した後に、リプレイやハズレ等の一定確率で転落する。
この挙動から、一見すると一つの状態には一定ゲーム数しか滞在しないように思えるかもしれん。
だが、それは「高確率」においての話だ。
『スマスロ 北斗の拳』の地獄モード滞在状態などを想像してみるがいい。レア役を引けなければ延々と地獄モードから抜け出すことはできないだろう。
この事からもわかる通り、状態の移行や滞在において、「◯ゲーム以内に必ず転落・移行しなければならない」などという規定は存在しないのだ。
さらに、天国モード滞在からの中段チェリーは100%本前兆モードに移行する。
また、100G周期などで定期的に必ず高確率に移行する台もあるだろう?
これは、状態移行率を100%に設定したところで、なんら違法性はない、ということを示している。
これらの要素を複合させたとしたらどうなる?
……そう。
「特定のゲーム数到達などの条件で100%『超低確率状態』へ移行させ、その状態で次回ボーナスや特定条件を満たすまで何千ゲームと滞在させ続けることも、何ら違法性は無い」ということになるのだ。
さらに加えるならば、先ほど名前が出た『南国育ち』。
あの機種は「ボーナス当選時の滞在モード」をもとに、ボーナス後のモードを抽選する。
これを状態移行に適用することも、同じく完全な合法だ。
つまり、「ボーナス当選時に超低確率状態に滞在していたならば、次回も再び超低確率状態へ再セットする」というループ構造を作ることも完全に合法的な仕様だということだ。
(3)なぜそれが差枚数管理に見えるのか
では、仮に状態の移行だとして、なぜそれが差枚数で切り替わっているように見えるのか。
それは至ってシンプル。
そして同時に緻密極まりない計算によるものだ。
既に説明したように、メーカーは内部において、型式試験突破のために膨大なシミュレーションを行っている。
加えて現代の機種は、ポイント獲得型のCZ、ゲーム数式の高確率やCZ、周期によるAT・STの期待度の変化など、必然的に当たりやすい区間が決まってくる台が数多くある。
そのシミュレーション結果をもとにすれば、短期・中短期などの規制に引っかかりやすい区間を割り出すことなど造作もないことだ。
お前達もよく『狙い目』と呼んで、該当する台があれば座ろうとするだろう。
メーカーからすればその何倍もの精度で、警戒すべきゲーム数を割り出せている、ということだ。
そして、プログラムの段階でその想定された『危険なゲーム数区間』へ到達した際、100%、あるいは極めて高い確率で『超低確率状態』へ移行する仕組みを組み込んでおく。
この事によって、打ち手からすれば実際には差枚数で管理しているように映るということだ。
さらに言えば、一定のボーナス周期数やスルー回数天井によってAT・STへ100%突入させることが合法であるのと同様に、冷遇が状態の移行である以上、一定のボーナス回数に達した時点で100%冷遇状態へ移行させる『冷遇状態移行天井』を設けることも、法的に一切問題はない。
当然のことだが、こちらもシミュレーションにより、どのボーナス回数で検定不適合のリスクが高まるかは事前に予測が可能だ。
ならば、その危険域の手前で、冷遇状態移行天井をランダムに決定されるように幅を持たせておくだけで対策は完了する。
より露見を防ぐためのカモフラージュと、不適合リスクの回避を考慮するならば、このゲーム数と天井による移行の両方を複合させながらプログラムを組んでいると見るのが自然だろうな。
もちろん、直接差枚数を参照できない以上、あらゆる極小確率の波まで完全に抑えるように照準を合わせてしまえば、そもそもホールで軽めの爆発すら起きず、すぐさま廃れてしまう。
一方で、逆に緩めすぎたならば、試験不適合のリスクは急激に高まってしまう。
だからこそ、メーカーは試験の適合率を一定割合で確保しつつも、ホールにおいて期待を持たせられる程度の爆発は発生する様に調整しなければならない。
その調整を繰り返した結果、多くの場合において、メーカーは差枚数を直接参照することなく、ゲーム数やボーナス回数の計算と状態移行の仕組みだけで、合法的かつ正確に差枚数をコントロールしてみせることが可能になるのだ。
(4)通常時の状態を参照したテーブルの決定
当然、通常時の当たりはずれをコントロールしただけでは、試験対策とはなり得ない。
出玉率を管理する為には、ボーナスやAT・STなども管理しなければならないのは必然だ。
この対策も当然、メーカーは合法的かつスマートに設計する。
『スマスロ バジリスク~甲賀忍法帖~絆2』を思い出してみると良い。
あの機種は通常時のバジリスクチャンス当選時に、設定/モード/状態を参照してバジリスクタイム突入抽選を行う。
このように、通常時にどのようなモード、状態に滞在していたかをボーナスやAT・STの滞在するテーブルに反映させるということは、何の違和感もなく受け入れられてきたシステムだ。
……冷や汗混じりに気づいた者もいるようだな。
そう。
通常時に冷遇状態に滞在したままボーナスなどに突入した場合、ボーナス中も冷遇専用テーブルが高確率で選ばれるように設計することも、当然可能だということだ。
出玉に結びつきづらい最低保証のボーナスや、REG相当の種別へ意図的に偏らせる制御も、すべてはこの状態参照の応用に過ぎん。
もう理解しただろう。
『冷遇』というものは違法でもなんでもない。
あらかじめ規制を越える可能性の高いゲーム数やボーナス周期数を正確に計算したうえで組み込まれたというだけの、ただの『超低確率状態』なのだ。
基準をゲーム数などに置いている以上、違法性はなく、違法性が無い以上、メーカーになんらリスクがあるわけがあるまい。
(5)公表値の実態の変化
このように説明すれば、次は冷遇を否定したい者からも、メーカーを悪と叩きたい者からも「公表してない状態移行があるなんて違法だ」というセリフが出てくる。
だが。
残念ながら、その批判も通ることはない。
何も『超低確率状態』という呼び名で申請を出す必要などない。
型式の申請においては『通常A(通常)』『通常B(冷遇状態A)』『通常C(内容が異なる冷遇状態B)』などとして提出すれば済む話だ。
そして、ユーザー向けの公表値としては、先ほどのA〜Cを総合し、一つの『通常』として各状態の滞在比率を加味した『平均値』を表記すれば良い。
完全確率の時代であれば、一つの通常状態として詳細な数値がそのまま表記されていただろうが、今の公表値はそのような複数の状態を平均化したもの、ということだな。
これは一切違法行為には当たらない。
景品表示法や保通協の検定ルールにおいては、総合的な平均値が仕様と合致してさえいれば、内部の細かな状態別数値を詳細に開示する義務などメーカーにはない。
実際、6.0号機以降では、平均値の公表どころか、詳しい解析数値が発表されない機種も多数存在していただろう。
つまり、公表した数値が全体の滞在比率を含めた平均値と合致している限り、メーカーの公表値に一切の不当表示(嘘)は存在しない、ということになるのだ。
③ハイエナなら勝てるのか
ここまでの内容で、「冷遇が存在せねば型式試験を突破し、ホールで稼働している現実と辻褄が合わない」、そして、それは「完全に合法的に行える手段が存在する」、ということは理解できただろう。
ならば次に、一定のマイナス差枚の台をハイエナで狙えばいずれ冷遇状態が切れ、そこを狙えば勝てるはずだ、という安易な結論に飛びつく者が現れる。
……甘い。実に甘いな。
このシステムは、単純にマイナス差枚の台を狙えば勝てるというものではない。
(1)冷遇に必然性はあるが、吸い込み後の優遇に必然性は無い
まず、保通協の型式試験における具体的な下限・上限の区分け(出玉率規制)を認識しておいてもらおう。
| 試験区分 | 出玉率(下限〜上限) | 許容差枚数(吸い込み〜吐き出し) |
| 短期 ( 400G ) | 33.3%以上 〜 220%未満 | −800枚 〜 +1,440枚 |
| 中短期 ( 1,600G) | 40%以上 〜 150%未満 | −2,880枚 〜 +2,400枚 |
| 中期 (6,000G) | 50%以上 〜 126%未満 | −9,000枚 〜 +4,680枚 |
| 長期 (17,500G) | 60%以上 〜 115%未満 | −21,000枚 〜 +7,875枚 |
説明をわかりやすくするために、今後はこの差枚数を基準(目安)として話させてもらうぞ。
……念を押しておくが、言うまでもなく実際の法律や試験では『枚数』ではなく常に『出玉率(インに対するアウトの割合)』で判定されている。
この枚数換算は、おおむねの数値であり、あくまでイメージを掴むための便宜上の数値として捉えておけ。
さて。既に説明したように、一撃性能のある高純増機をもし完全確率で試験に臨ませようものなら、そもそも型式試験を通すことはできない。
だからこそ、メーカーは是が非でも出玉を止める必要があり、上限規定に達する危険性があるゲーム数を計算し、冷遇状態に移行させる仕組みを組み込む必然性があるわけだ。
しかし――その逆である「差枚数の大幅なマイナス(下限落ち)」についてはどうだ?
お前達も自身の体験による投入金額とゲーム数の感覚、ホールのスランプグラフなどでわかるだろうが、通常営業で下限規制に引っかかって不適合になることなどまずない。
なぜなら、通常時のベース(コイン持ち)と天井による最低獲得枚数だけで、基本的には下限を回避できるよう、あらかじめ精密にコントロールされているからだ。
つまり、『丸一日ひたすら凹み続けても、試験の下限規制では落ちない仕様』が最初から完成している。
黙っていても下限で落ちることはない以上、メーカー側が下限落ちを警戒して、確実に優遇状態へと移行する規定ラインを設ける必要は基本的にない、ということだ。
こう説明すると、型式試験に詳しい一部の者は、「公式の内容として『ナビ無視』や『変則打ち』も一定の手順で試験に含まれる、とあるはずだ。だったら、わざと機械割を下げられた時の対策として優遇ラインがあるんじゃないのか?」と騒ぐだろう。
確かに、その規定は存在する。
だが、それは下限落ちの為の優遇規定ラインを設ける理由にはならない。
「ナビ無視」や「変則打ち」による下限規制への影響というものは、『ボーナスやAT中などに本来獲得できるはずの枚数が獲得できずに出玉率が減算する』という点にある。
一方、下限の優遇というものは、組み込んだところで、あくまで「ボーナス・AT・STなどの当選率や継続率を上げる役割」ということになる。
優遇したところで、全てが押し順不問に変貌して獲得枚数を保証できるわけではないのだ。
そのような現象を起こすには、メイン基板におけるフラグの抽選率そのものを状態次第で「押し順小役」から「共通小役」に切り替えるしかない。
だが、このようなフラグ抽選確率の変動は明確な違反行為であり、下限規制にかかるかからない以前の問題で、不適合が確定する事案だ。
……それ以前に、そのような挙動の機種がホールに存在したならば、とっくに大騒ぎになっているはずだろう。
もう理解できただろうが、ボーナスやAT・STの当選・継続率に関わる優遇ラインを組み込んだところで、ナビ無視による機械割減少の下限規制対策としては全くの無意味なのだ。
一方で、優遇に頼らず、どれだけナビ無視や変則打ちをされたとしても、下限規制に触れない仕様で制作しようとするならば、最も下限の出玉率が高い、長期の60%以上を基準にしなければならない。
しかし、計算してみればわかることだが、全ナビ無視を前提にして長期に基準を置いたとするならば、型式試験を通過する為にはコイン持ちは50枚あたり42G以上に設定しなければならない。
当然、そのようなコイン持ちで台を製作したとしたら、機械割の整合性を取る為に一撃要素など仕込めるわけがない。
しかも、試験に「押し順無視」などの規定があるからといって、全ナビ無視の対策を前提に台を設計しようものなら、まともにナビを遵守するホールでの稼働においては機械割は大幅に上振れすることになり、顧客であるホールにまともな利益など発生するはずもなく、撤退するしかなくなる。
……そもそも、全ナビ無視の試験が常時行われていると本気で信じているのか?
50枚あたり25G程度しか回らない『L アズールレーン』のような極端な低ベース機で全ナビ無視を実行され続けたならば、短期の下限規制ですら抵触してしまう。
そのような機種が現実のホールに実在していること自体が、全ナビ無視の試験など、常時行われるものではなく、限定的な手順に過ぎないという動かぬ証拠だ。
結局、もし仮に実際のホールでは起こりえない事態を前提とした、全ナビ無視という理不尽極まりない試験を実施され、不適合が発生したとしても、メーカーは歯ぎしりをして耐えながら、顧客であるホールの利益や現実の真っ当にナビに従う打ち手の遊戯を前提に、多少の押し順ミスならばコイン持ちと天井の最低獲得枚数でカバーできる範囲で試験に臨むより他に手はない、ということだ。
(2)「差枚数のマイナスによる有利区間リセット」という安易な幻想
ハイエナ狙いなら勝てると主張する者は、「もうすぐマイナス◯枚になるから有利区間が切れる(ツラヌキが発動する)はずだ」と根拠を示すが、これは極めて危険な誤解だ。
確かに、現在のスマスロには有利区間マイナス域の特定ラインで切断を行う例外的な機種も一部存在する。
だが、その場合ですら、十分な利益を生んだ後も稼働を維持する為の布石であり、呑み込んだ差枚を吐き出すわけではない。
基本構造として有利区間が切れる主流のトリガーは、差枚数が「プラス」〇枚に達した時のみだ。
念のため言っておくが、上位CZ・フリーズなど特定の契機からの上位AT・STは有利区間を切断しているわけではない。
大半の機種において、ただ単に「大きく凹んだから」という理由だけで有利区間が切断される、そんな打ち手にとって都合が良い設計は存在しない。
……そもそも、ただ凹んだだけで勝手に有利区間がリセットされ、飲み込んだ差枚を吐き出すような仕様が標準化されているとしたら、ホールはまともに利益など得られなくなり、運用の計算が成り立たなくなる。
メーカーが顧客であるホールの不利益となる、そんな設計を標準装備すると思うか?
繰り返すが、メーカーも、ホールも、『企業』だということを忘れるな。
慈善事業を行なっているわけではないのだ。
……ではなぜ、そのような認識が広まったか。
それは、選択された滞在ゲーム数を消化した後、ゲーム数もしくは小役による抽選で冷遇状態を脱した、というだけの話だろう。
そして、公表値が状態の平均値としての表記である事との整合性を考えれば、単なる通常状態に戻ったとはいえ、公表値より当選率などは高くなっていて当然だ。
それゆえにその体感の当たりやすさを、ツラヌキや一定の出玉が保証された優遇と都合の良いように解釈した、というわけだ。
これを「差枚数が凹んでいるから有利区間が切れてツラヌク」と勘違いし、あてもなく回し続ければ、挽回不能な致命傷を負うだけだ。
(3)凹み台のメリットは特になし
仮に、うまく冷遇状態から移行できたとしよう。
しかし、これは「飲み込んだ差枚を吐き出すことが確定する」わけではない。
既に理解しているだろうが、状態としては通常の状態に戻り、公表値よりは当選率が高くなっている、というだけに過ぎない。
冷遇状態が解除されたゲーム数がシミュレーション上よりも早ければ、多少なり次の冷遇状態移行までのゲーム数は長くなる。
だが、次の冷遇状態移行が仕込まれたゲーム数の波はまた確実に訪れるのだ。
その間隔を想定し、さらに冷遇状態からの移行の不確実性を踏まえるならば、スタート時だろうと凹み状態だろうと大差はない。
その上、その間の出玉は自力で伸ばさなければならないことに変わりはないのだ。
仮に『ToLOVEる ダークネス』などの継続抽選がない機種で、当選契機となるベルもチャンス目も引けなければ、単発スルーになるだけだ。
『差枚数が凹んだ分だけ無条件で返ってくる』などという保証はどこにもない。
それは今の説明だけではなく、保通協の「過去の出玉結果に直接依存した判定の禁止」に抵触する危険性からも明白な事だ。
(4)状態移行ゲーム数の正確な予測は不可能
そもそも、その冷遇状態から移行するゲーム数は仮に自分で一から打ち続けたところで具体的な滞在保証ゲーム数や移行率の情報もなく、画面の変動も無い以上、予測できるはずもない。
その基準は1,000Gの滞在の場合もあれば、その後の移行率も毎ゲーム0.1%などの可能性もあるだろう。
事実、ホールでは2,000G回っても上向かない場合なども当たり前のように確認できるはずだ。
加えて、設定によって初当たりなどの各公表確率に差がある以上、冷遇状態移行の基準ゲーム数や滞在ゲーム数は変動して当然だ。
仮に凹み始めてから、3,000Gも回っていて、その間に冷遇状態移行ゲーム数や冷遇状態移行天井に到達したとしても保証ゲーム数の再セットが行われない仕様ならば、冷遇状態の保証ゲーム数は抜けている可能性は高いかもしれない。
しかし、凹み始めからのこのゲーム数と、凹み始めたなら放置されやすい昨今の状況、そして1台あたりのゲーム数を考慮するなら、数日をまたぐケースも頻繁に起こり得る。
当日の凹み台であれ、前日の凹み台であれ、自分で0Gから打った台以外が、リセットか据え置きか。
どのような設定状況にあるのか。
加えて、凹み始めたゲーム数は冷遇状態への移行によるものか、単なる打ち手のヒキの問題か。
どうやって各台の連日の正確な実態を判別し、正確な予測を立てられるというのだ。
加えて、先ほどの『ToLOVEる ダークネス』の例のように、そもそも当選契機を引けなければ、それが単に自分のヒキによるものなのか、冷遇状態が継続されているのかを見分ける術さえない。
……もう理解しただろう。
ハイエナという戦術がいかに不確定要素の塊か、ということをな。
④リセット台狙いなら勝てるのでは
ハイエナがただの運任せに過ぎないとなれば、今度は「逆にリセット台狙い(朝イチの恩恵)なら勝てるのではないか」と次の手段に目を向ける者が当然現れてくる。
その勝利を求める執念自体は結構な事だ。
他の分野においては良い心構えかも知れんな。
だが、現代のパチスロ界において、それはただの悪あがきに過ぎん。
(1)リセットの特典は「稼働」を稼ぐための餌
確かに多くの機種において、リセット(設定変更)台にはゲーム数天井の短縮や、特定のモード移行優遇など、一見すると大きなメリットが用意されている。
だが、冷静に考えてみると良い。
なぜメーカーは、そんな「客がトクをするような甘い蜜」を朝イチからわざわざ用意してくれている?
メーカーの顧客であるホールも、利益を出さなければ当然営業を続けられないというのに、だ。
客観的に考えればわかることだが、ホールにおける客の利益というものはそのままホールの不利益につながる。
だが、彼らが行っているのは商業ビジネスだ。
ならば、その裏に利益最大化の設計があると考えるのが自然だろう。
メリットを用意する理由は、極めてシンプル。
「そもそも客に回してもらわなければ、コインを吸い込むことも、冷遇状態への移行もできない」から。
それが最も合理的な答えだろう。
もし、後から帳尻合わせの「強制ブレーキ(冷遇)」が確実に働く設計なのだとしたら、最初にたまたま1,000枚程度出されたとしても、それはメーカーやホールにとって想定内の「初期投資(必要経費)」に過ぎない。
朝イチにいくらか甘い部分を見せて稼働さえ維持できれば、その後に冷遇の存在を否定し、綺麗なスランプグラフだけを見て「高設定かもしれない」と夢見て群がる生贄たちが、入れ替わり立ち替わり3,000枚、4,000枚と呑まれてくれるのだからな。
実際、プラス3,000枚などと好調に見える台に意気揚々と座り、そこから差枚0の地平線までストレートに吸い込まれた経験をした者が、お前達の中にもいるのではないか?
トータルで見れば、これこそがホールとメーカー側の利益確保の方程式となるのだ。
(2)「 有利区間クリア=ツラヌキが近い」は罠を潜り抜けた場合のみの報酬
一見、リセットされれば「前日のマイナスが消えて、朝イチの恩恵からのツラヌキが近くなる」と見えるだろう。
だが、それも稼働を促す為の格好の材料となりえる。
有利区間切断に必要な枚数は、一部には1,600〜1,800枚も存在するが、主流は2,200枚〜2,400枚。
対して短期の上限は1,440枚。
純増+9枚のST機で減算区間を考慮したとしても限度約1,750枚未満だ。
そして、切断まで到達してしまうことが型式試験の不適合を意味する以上、有利区間切断に到達するより前の段階で冷遇状態移行ゲーム数や移行天井は確実に到達する仕様ということになる。
つまり。
まず、「ツラヌキ」という餌をぶら下げる事でお前達に台を回させる。
出玉増加区間に突入すれば、お前達は意気揚々と「ここから伸ばすぞ」と出玉を増加させていく。
だが、その「ツラヌキ」の餌の前には、基本的に回避不能な「上限ブレーキ(冷遇)」というセンサー付きの罠が仕掛けられている。
確証はなくとも冷遇の可能性を考慮する者ならば、ここで潔く引く事によって、まだ多少のプラスで終えられるかもしれんな。
一方で、完全確率だと信じる者ならば、「惜しかった。次の当たりで伸ばせれば」と考え、大半は獲得した差枚を全て吸い込まれて終わることになる。
本当にその餌にありつけるのは、運よくその罠を掻い潜った者だけ、ということだ。
タヌキやイタチを撒き餌でおびき寄せて罠にかけるようなものだな。
…そもそも。
確率論の観点から見れば、リセット恩恵の有無以前に、高純増かつ「設定不問」のST性能を謳う機種であれば、完全確率で機能している限り、終日稼働すれば有利区間切断というものは「3台〜5台に1台は到達している日常的な光景」のはずであり、ここまで渇望される事態になどならないはずなのだ。
だが現実はどうだ?
有利区間切断を達成したとしたら「ごく稀な事態」として扱われ、その光景を見た者は「すごいヒキだ」と羨ましがり、血眼になって自分も引ける可能性の高そうな台を探している。
このように「何人かに一人は普通に経験する事柄」が「羨ましがられる稀な現象」と捉えられている時点で、既に打ち手は感覚を狂わされている、ということであり、この現象もまた、完全確率ではなく出玉制御が仕込まれている裏付けということだ。
いずれにせよ、この出玉制御の支配下においては、たまたま神がかったヒキで、冷遇状態移行前に一気に有利区間を切るほどの差枚数獲得を確定させた極少数の者を除き、大半は冷遇の壁に阻まれてせいぜい1,000枚〜1,500枚前後で出玉を強制ストップさせられる。
これではツラヌキが近くなったといったところで、ほとんど意味などあるまい。
(3)「機械割通りの吸い込み」を実現する「スタート冷遇」
ここでさらに致命的な問題がある。
メーカーは試験対策として、出玉にブレーキをかける冷遇システムを作り出した。
ならば、何もわざわざ規制の上限『だけ』にそのシステムを限定する必要などない。
この意味がわかるか?
このシステムを応用するならば、より機械割通りの損益を精密に出すことができる、ということだ。
そして、この応用法として開発されたのがスタート冷遇と見ていいだろう。
つまり、低設定であればあるほど、機械割に沿って出玉率を抑えられるように、スタート時の冷遇状態への移行率は高く、滞在ゲームの選択は長くなりやすいように抽選を行う。
その結果、上手くその移行抽選から漏れた者以外は、機械割に収まる範囲でしか出玉を伸ばせない状態にあらかじめ追い込まれる、というわけだ。
リセット直後、メーカーはあえて『天井短縮モード』などのわかりやすいチャンスを用意することで、お前達に『打つ動機』を与える。
だが、それがしっかりと活かされるのは高設定に座った者か、スタート冷遇を回避し、ゲーム数冷遇も発動しないうちに有利区間切断を確定させるという離れ業を行った者だけ、ということだ。
スタート冷遇について、「試験開始直後の爆発対策」という説を提示している者もいるようだが、これはそもそも区間の仕様をはき違えていると言っていいだろう。
では、その爆発対策とやらについて、仮にリセット後0Gからの開始、最初の400G以内に焦点を当てた対策として考えてみるとしよう。
この仮説にはそもそも辻褄が合わない点がある。
もう一度先ほど出した差枚数の計算を使用するぞ。
『50枚あたりのコイン持ちが30G、純増+9枚のST機』についてだ。
通常時とSTを合わせて210Gの減算区間で差枚は−350枚、増加区間190Gで+1,710枚となり、差枚は+1,360枚となる。
この場合、STを除けば通常時の初当たりまでのゲーム数は130〜170Gがいいところだろう。
大半の機種の平均初当たり確率より遥かに短い、そんなごく浅いゲーム数の当選を回避するだけで、仮に純増+9枚のSTで増加し続けようと規定を越えずに済む以上、通常時の当選率にしろSTの継続率にしろ、わざわざスタート冷遇を仕込む必要はほとんどない。
加えて、その為のものだとしたら、現場でこれほどまでに「スタート冷遇」などと囁かれるほどの体感的な歪みが生まれるわけがない。
そしてそれ以前に。
多くの者はこの規制について、そもそも根本的な勘違いをしている。
短期の切り取りで言えば、多くの打ち手はこれを「1〜400G」「401〜800G」という独立した固定区間だと認識している。
だが、現実はそうではない。
この短期・中短期などの区間判定は、どこを切り取っても規定の差枚を超えてはならない『スライディング・ウインドウ方式』で厳しく監視されているのだ。
つまり、出玉獲得の始まりが仮に「151G」からだったとしたら、その「151〜550G」までの区間でチェックを受けた場合も、上限規定を越えてはならないということだ。
先ほどの例に沿うならば、STを考慮して出玉を獲得し始めたゲーム数が151Gだとした場合、250G消化した400G目の時点で60Gの減算区間を考慮しても既に+1,610枚を獲得している。
もし固定区間であれば、次の401Gからはまた0からのカウントとなり、800Gまでの区間での通算の獲得出玉が+1,440枚(合算+3,050枚)未満に収まるならば規定は超えていないように見える。
だが、この『スライディング・ウインドウ方式』で判断するならば、この場合、帳尻合わせの間もなく151Gから400G消化した550Gの時点でもまだ増加していることになり、試験は容赦なく不適合となるのだ。
つまり、この厳格なルール上では、その時点の消化ゲーム数や差枚がどうであろうと、出玉上昇開始から終了するまでのゲーム数が含まれている区間であれば、全ての区間で基準内に収まるかどうかがポイントとなる。
17,500G×設定数の実射試験や更にゲーム数が増すシミュレーション試験をクリアしなければならない以上、「試験対策」としてスタート冷遇を仕込んだところで、微塵も意味をなさないのだ。
ましてや、天井まで凹んだ場合など、一定のマイナス差枚を溜め込む事が爆発しても試験に引っかからない要因になると主張していたとしたら、それは「当日もしくは有利区間ゲーム数における400Gや1,600G、6,000Gの時点で、通算差枚が基準を超えていなければいい」と、そもそも型式試験の区間の意味をまともに理解していない、ということだろう。
これまでの内容から考えても、スタート冷遇の理由は試験とは全く別のところにあるという事が理解できるはずだ。
このスタート冷遇については試験対策の安全弁などではなく、同じシステムを機械割管理に応用した結果の産物と見るべき。そういうことだ。
……これで、いつの頃からか、ネット上で「おは天」という不名誉な言葉が飛び交うようになった原因が理解できたのではないか?
もとより、メーカーにとって真の顧客は打ち手ではなく、ホールだ。
ならば、そのホールが安定した利益を得られる為の仕組みに応用できるならば、メーカーが組み込んだとしてもなんら不思議はない。
そして、「高設定を掴んだ一部の者が安定した勝率と出玉を得られ、低設定を打った者は基本的には敗北する」というのが本来のパチスロの在り方であり、その設定配分はメーカーが関与するところではなく、ホールが管理する分野だ。
仮に朝イチから低設定ゆえの冷遇状態が始まり、打ち手の負けが嵩んだとしても、それは低設定を打った当然の結果であり、ホールの設定配分が招いた結果に過ぎず、メーカーの法規的責任の範疇外である――そう綺麗に言い訳が立つ仕組みというわけだ。
(4)近年のリセット増加の真の理由
さて。ここまで言えば現代のホールにおいて、昔よりもリセットの頻度が増えた理由も掴めたのではないか?
ホールが手間を厭わず、こまめにリセットをかけるのは、決して「朝イチの恩恵で客に還元しよう」などというボランティア精神からではない。
朝イチの恩恵とツラヌキが近いという餌で朝から客を確実に座らせ、低設定ならば高い確率で最初から利益を確保できる状態まで追い込み、上手くプラスの差枚に持ち込めた台があったとしても、上限ブレーキ(冷遇)の網にかけ、後に続く打ち手から利益を確保する。
これほど合理的な「稼働と出玉のコントロール」があるか?
ここまでの内容を総合するならば、朝イチのリセット狙いというものは高設定で少額の勝ちを狙うか、あるいはスタート冷遇の壁を自力突破するほどの強運を持たない限り、大した効果などないということだ。
それならば、朝イチのリセット台から打とうが、途中の凹み台から打とうが、大差などあるまい。
……もう悟っただろう。
据置だろうが、リセット台だろうが、確実な勝利が約束される戦術など無い、ということをな。
⑤やはり高設定狙いで勝つのが王道か
据置も、リセットも、中途の凹み狙いもいずれも確実性はない。
となると、「結局は店がアピールする高設定(設定5・6)狙いでいくしかない」と、最後の希望に縋りたくなるのだろう?
それは理論上、半分は正解だ。
だが現代のスマスロにおいて、一般人が「高設定」を掴み、さらに勝ち続けることは事実上「不可能」に近い。
最後にその決定的な理由を突きつけてやろう。
(1)根本的な高設定の配分の薄さ(ホールの限界)
そもそも、現代のホールにおける「高設定の投入率」そのものが、昔に比べて大幅に下がっている。
これはなにも、悪質なホールが増えたからという話ではない。
原因はもっとシンプルだ。
厳密に言うと、ホールは高設定を「使わない」のではない。経営上「使えない」のだ。
4号機時代と現在のスマスロ時代を比較してみれば、コストの差は一目瞭然だ。
【4号機時代(1990年代後半〜2000年代半ば)】
新台入替の頻度: 数ヶ月に1回(年に3〜4回程度)。
1つのメガヒット機種(『初代・北斗の拳』や『吉宗』など)が、年単位でホールの主役として稼働し続けたため、頻繁に新台を入れる必要がなかった。
本体価格: 1台あたり約20万〜25万円。
年間機械代コスト(100台規模の店舗): 年に3回、30台ずつ入れ替えたとしても、年間でかかる機械代は約1,800万〜2,000万円前後。
諸経費:電気代はエアコンが主であり、台そのものの消費電力は低い。新台入替えが年数回程度だったため、新台導入ごとの「入替検査費用(警察への申請費用や代行手数料)」も経営を圧迫する金額ではなかった。
設定投入が絡むイベント日の告知が可能だった為、特定日に数万〜数十万円のチラシ広告を打てば十分な集客効果が見込めた。
諸経費は売上の数%にも満たない軽微なもの。
【現在のスマスロ時代】
新台入替の頻度: ほぼ毎週〜隔週(月2〜3回、年間30回以上)。
今のスマスロは寿命が極めて短く、導入からわずか1〜2ヶ月で客が飛び(通路化し)、常に「次の新台」を導入し続けなければ稼働を維持できない。
本体価格: 1台あたり約50万〜60万円。
さらに、専用のスマスロユニット代(1台あたり10万〜15万円)が加算される為、実質60万〜75万円。
さらに、メーカーからの「抱き合わせ販売(ヒット台の購入権を得るために、売れない台もセットで買わされる“機歴”)」の台数が強制的に上乗せされる。
年間機械代コスト(100台規模の店舗): 毎月のように10〜20台の新台入替を繰り返し、年間で約150〜200台分の機械を購入するハメになる。
メイン機種の購入を諦め、機歴を極限まで削っても120台。ただし、現実的にはメイン機種を導入しなければ、他店に客を取られ経営破綻に陥るため、ほぼ皆無。
現実的な年間最低機械代: 60万円 × 150台 = 約9,000万円
諸経費:「高輝度液晶、大音量スピーカー、複雑な可動式役物(ギミック)、LED装飾、スマスロユニット(各台の専用計数・メダルレス機器)など」台と周辺機器だけで常時消費する電力量が大幅にアップし、基本的な電気代の高騰を合わせて4号機時代の数倍。
新台導入ごとの「入替検査費用」の頻度の大幅増加。
規制により設定投入を期待させる広告が打てず、チラシの対費用効果が薄くなった為、演者の来店など、雰囲気や匂わせの宣伝に頼らざるを得ず、集客効果は不安定な上で、数百万〜1千万円の宣伝費が発生。
結果として、パチスロ部門だけで年間「1億円以上」の固定支出が、今のホールには重くのしかかっている。
……どうだ?
もし自分の会社などで、少しでも損益管理や経営に関わったことがある者なら、この支出の跳ね上がり方がいかに恐ろしい「コストの暴力」か理解できるはずだ。
さらに経営としては致命的な事に、粗利の面でも総参加人口やユーザーの経済的状況が影響し、現代では「1台が叩き出す売上・利益」も大幅に下がっている。
支出が5倍以上に上がり、にも関わらず売上が下がるとなれば、企業としてどのような状況に追い込まれるかは想像がつくだろう。
4号機時代であれば、日常的に高設定を散りばめて客を呼び込み、他の低設定を打つ客から薄く広く回収する「健全な営業(薄利多売)」が可能だった。
しかし、今のスマスロの年間支出はその頃の約5倍だ。
加えて現代の機種の寿命の短さも踏まえ、ホール側はともかく限界まで、かつスピーディーに回収しなければ赤字経営で撤退するしかない。
店の信用のため、インフルエンサー等を呼ぶようなイベント日などの勝負どころで、ほんの僅かな見せ台を用意する以外に、一体どこに日常的に高設定をバラ撒く余力があるというのだ?
(2)「データ集めと分析」がもはや専業のフルタイムワーク
昔であれば、「あの店は角台が強い」「店長のクセからして、昨日の凹み台が上げ狙いだ」といった、現場に通い詰めた勘やローカルな分析で、一般人でも高設定に座ることができた。
しかし今は、全台のグラフ、初当たり確率、差枚数データがスマホアプリや公開サイトで「誰でも、何店舗分でも、リアルタイムで」見られる時代だ。
こうなると何が起きるか。
「データを24時間自動で監視・収集(スクレイピング)し、Excelや解析ツールで分析し、最も勝率の高い移動ルートを組み立てるプロ(軍団や専業)」が、すべての甘い汁を吸い尽くす構造になる。
普通に働いている者が、仕事終わりに「今日はあの店がイベントだから行ってみよう」などと思った段階で、すでに彼らは何日も前からデータを精査し、朝イチの抽選から組織的に参加して、高設定をピンポイントで包囲・確保している。
お前達一般人が、夕方から「高設定らしき台」に運良く座れるとしたら、それは彼らが「たまたま出ただけで、中身は低設定」と見切って捨てた台か、もしくは「これは冷遇ブレーキが作動した」と判断し、利益を確定させた後の「出殻(ガラ)」の台だけだ。
普通に働いている一般人が高設定を狙うなど、平和ボケしたジオールが軍事国家ドルシアに、ヴァルヴレイヴなしで挑むほど無謀な戦いだということに気づくべきだな。
(3)現代は「機械割=勝率」の公式が通用しない
百歩譲って、たまたま朝イチの抽選で奇跡的な良番を引き、その日唯一あった「本物の設定6」に座れたとしよう。
しかし、スマスロにおいてはそれでも「勝ち」は約束されない。
型式試験の存在を前提とするなら、高設定といえど「冷遇トリガー」の監視センサーは不可避になるからだ。
高設定においては、短期・中短期への規定には掛からぬようにしつつ、長期で見れば機械割に収束するように、冷遇状態から通常への移行までのゲーム数(滞在保証ゲームや移行率など)は短めになるよう設計されてはいるだろう。
だが、冷遇状態への移行自体は確実に行われることは変わらない。
だとすれば、現代において、設定6が本来の『機械割114.9%』通りのきれいな右肩上がりのグラフを描くのは、冷遇状態から順調に復帰し、通常状態でのヒキが噛み合った時だけだ。
つまり、逆を言えば、冷遇状態が解除されたタイミングと、ヒキのタイミングが噛み合わないようなら、設定6といえど、出玉を増やせないままに次の冷遇状態移行のゲーム数に到達する状況に陥るということだ。
5号機以前にも機械割115%前後の荒波機種は存在したが、設定6で±0付近ならまだしも、大敗するなど当時は聞き覚えすらろくにない程の異常事態だったはずだ。
それが現代のスマスロではどうだ。
SNSを開けば『設定6確定(虹トロフィー)』の画像と一緒に『5万負けた』という悲鳴が、頻繁に流れてくる。
そして周りがそれを『ヒキの問題』で片付けようとしていること自体が、もはや機械割という概念が崩壊し、それが『構造上、普通に起こりうる事態』だという何よりの証明と言える。
その現象を経験した本人達は『この機種はクソ台だ』『メーカーはもうスロットを作るな』などと罵倒しているが、残念ながらそれは機種やメーカーの問題ではない。
規制をクリアするために作られた、スマスロの『システムそのものの限界』なのだ。
最高設定を掴めば勝てる、という古い固定観念は、今すぐ捨てろ。
「機械割114%だから、勝率は85%〜90%オーバーだ」という理屈は、5号機以前の「完全確率」の時代にしか通用しない、前時代の武器なのだ。
(4)情報発信者と発信情報の実態
ここまでの内容を突きつけられてもなお、「なら有料Noteやサロン、動画やSNSで勝てる立ち回りを参考にすれば、楽に勝ち組になれるのではないか」と、情報発信者に縋ろうとする者もいるだろう。
だが、それこそもっとも愚かな、自分から罠にかかりに行く姿そのものだ。
そもそも、現在、世に溢れかえっている情報の中に、今までシステムの具体的な構造や法的根拠を暴いているものがまともに存在したか?
冷遇の内部パラメータや移行条件といった根幹となる基盤が不明瞭なまま、個人の経験や体感、せいぜい数千〜数万件程度のデータをかき集めたところで、現実の不確定要素の山の中で立ち回りの役になど立たん事は既に説明した通りだ。
そして、そもそもパチスロというジャンルにおいては、情報提供の前提が他のジャンルとは根本的に異なる。
客観的なビジネスの合理性から考えれば、明白なことだろう。
世の一般的な学習教材や講座であれば、受講者のレベルが上がったところで発行者のブランド価値が損なわれることはない。
むしろ受講者の成功が実績となり、教材としての価値を高めるという「公益性」が成立する。
だが、ホールにおける高設定や狙い目の台というリソースは、極端に数が限られた「報酬の奪い合い」だ。
本当に再現性のある『システムの穴』や『楽に勝てる立ち回り』であるならば、有料で売りつける行為はもちろんのこと、動画やSNSで自慢気に無料公開して周囲のレベルを上げる行為すら、自身の勝率と期待値を直接削り取る自殺行為にしかならん。
正規の立ち回り派ライターが過去に提供したような「連日のデータ確認」や「店舗傾向の分析」といった努力を要する、模倣が困難なプロセスや、そのライターが「重視している設定差要素やその組み合わせ」の公開ならまだしも、「楽に勝てる穴」を他人に切り売りし、撒き散らす者がいるとすれば、その理由はただ一つ。
「不明瞭なシステムの実機を打って勝つ」よりも、「誰も詳細を把握できていない不明瞭さを利用して、攻略法や有益情報と銘打って売りつける、あるいは再生数を稼ぐ」方が、遥かに確実で効率的だからだ。
当然、そこで配られる情報が「他人のため」であるはずもない。
中には承認欲求と認知の歪みから、本当に正しいと思い込んでいる場合も僅かにあるかもしれんが、出回っている情報のほとんどは、本人も再現性がないと承知しているガラクタか、既に賞味期限が切れた情報のどちらかだろう。
まあ、それ以前に……。
万が一にでも善意の情報提供だとして、それがネットで誰でも見られる形でばら撒かれている以上、なぜ自分が、同じ地域で提供者や同様の視聴者・購入者、さらにもとより存在する専業などの全てを差し置いて、勝ち組になれると思っているのか、その自信の根拠を聞かせてもらいたいものだがな。
第一章・結び 勝ちたいなら全てを捨てろ
これで、すべて理解できただろう。
お前達がこのシステムに抗って勝ち続けるためには、本業並み、あるいはそれ以上の時間と執念をパチスロにコミット(投資)せねばならない。
勝ちたいなら、お前のすべてを捨てろ。
その覚悟もなく、平穏な日常を守ったまま中途半端に勝とうなどという甘えを持ったままでは、この世界では遅かれ早かれ搾取されていくだけだ。
ただし、「プロ」と言えば聞こえはいいが、社会的な経歴やスキルという意味では、ライターやメディア露出でもしない限り、世間一般の評価としては「無職」と同義だ。
一度その道を選び、踏み込んだなら、安易な後戻りはできない。
覚悟を持ってカミツキとなった者が、二度と元の日常へは戻れず、戦わなければ生き場さえ掴めなかったのと同じようにな。
今、お前達はこの選択を迫られているも同然なのだ。

……あいにく、俺にはリーゼロッテの望んだ未来を実現するという、果たすべき使命がある。
そのようなことに、全力を注ぐ時間などない。
あらためてお前達に突きつけよう。
導き出される結論は――「一般人に、現代のパチスロで勝つ術などない」だ。
たとえ一時の上振れはあったとしても、長期戦になれば、お前達は必ずシステムの前に敗北するだろう。
俺の予測は、もはや「予言」だ。
第二章 現実に牙を剥く冷遇
これまでは、ホールの経営コストや保通協の規制といった、いわば「マクロ(大局)」な視点での冷遇の実在の有無や、それを踏まえた立ち回りの有効性を検証してきた。
ならば、その冷遇はどのようなシステムによって制御されるのか、そして現実にホールにおいてどのような挙動が起こるのか。
今度はより「ミクロ(制御等)」な視点で、その裏側を解き明かしてやろう。
その事例を聞くうちに、お前達は悟るはずだ。
「現代の一撃性能のある機種においては、出玉も小役も全ては機械の掌の上であり、自力で引いたと確証を持てる要素など何一つない」ということをな。
おそらくは批判を主食にしているような連中は未だ揚げ足取りに勤しみ、事あるごとに騒ぎ立てることだろうが……。
数々の事例とその原理を知った後、何が真実かはお前達自身が見極めるがいい。
①冷遇状態の影響は多種多様
まずは冷遇状態の具体的な構造についてだ。
……先に断っておくが、当然これから説明する内容は俺の推論だ。
あくまでイメージとして捉えるといいだろう。
100%正確な構造など、メーカーもしくは守秘義務を果たせない(元)社員が機密漏洩でもしない限り、外部から断言できるものではない。
あいにく俺はそのような場所への潜入任務など、あったはずもないのでな。
(1)各状態の移行例
さて、この冷遇については状態移行を基にすることが最も合法的かつスマートなプログラムだという事は説明したな。
では、まずその状態の内訳を挙げてみるとしよう。
シンプルに通常と高確率の2種類。
ボーナスに繋がるCZ(チャンスゾーン)、ボーナス、STを搭載した機種の場合だ。
| 段階 | 通常状態 | 冷遇状態 |
| 通常(低確率) | 通常(低確率)A | 通常(低確率)B~ |
| 通常(高確率) | 通常(高確率)A | 通常(高確率)B~ |
| CZ | CZ・A | CZ・B~ |
| ボーナス | ボーナス・A | ボーナス・B~ |
| ST | ST・A | ST・B~ |
このように、解析としては『通常・高確率・CZ・ボーナス・ST』と表記されるが、その内部としては冷遇状態を含めた複数の状態が設定されており、公表される期待値や当選率はその平均値となるわけだ。
この内訳を認識すれば、通常時の冷遇から当選した場合、その後のボーナスやSTなども影響を受けるという話も、イメージが掴みやすくなったのではないか?
また、冷遇が状態の一つだとするならば、通常時に高確率画面に移行しているのに冷遇状態に滞在・移行するというのはどういうことなのか、また、ボーナス後などの高確率スタートはどうなるのか、などについて混乱していた者もいるかもしれんが、上記のように高確率の中にも通常と冷遇があるとしたら理解できるだろう。
つまり、冷遇状態移行のゲーム数に到達した際に、直前のゲーム数における状態を参照して移行した場合、高確率Aから高確率B(冷遇状態の高確率)への移行なども、通常Bから小役契機で高確率Bへ移行することも可能ということだ。
そして、ゲーム数による移行は出玉率の規制クリアの為にある以上、通常ゲーム数ではなく、有利区間ゲーム数を参照している。
つまり、ボーナス中なども含めたゲーム数もカウントの対象であり、ボーナスやAT・ST中も冷遇への移行は発生する、ということになるのだ。
(2)複数の冷遇状態
ところで、先ほどの説明で不思議に思った者もいるのではないか?
冷遇状態について、B~などと複数存在する示唆となっていた点についてだ。
もし単一の挙動の冷遇状態であれば、いかに公表がなかろうと、当然すぐさま露見することになる。
しかし、当たり前の話だが、メーカーとしては、そのような状態がある事自体、打ち手には勘付いてもらいたくはない。
ゆえにメーカーは打ち手が体感できないよう、あるいは確証が得られないよう、複数の冷遇状態を用意していると見るのが妥当だ。
例えば、冷遇状態1(B)ならばCZやボーナスの当選率を下げる。
冷遇状態2(C)ならば契機となる小役の出現率を下げる。
あるいは、通常時に復帰した際の当選率や小役出現率を大幅に上げずとも公表された平均値との整合性が取れるように、当選率や小役出現率はむしろ高めに設定され、CZやボーナスなどには当選するが、その内部性能としては冷遇状態が選択される(D)。
さらには、それらの細部のみを組み合わせ、小役出現率は高いが当選率は低く、「せっかく強レア役を引いたのにハズした」などの演出を行う複合型(E)などという形でな。
加えて、一度冷遇状態に移行した後に延々と同じ挙動を繰り返したとしたら、当然、すぐに露見することになる。
ならば、通常の状態(A)への移行以外に冷遇状態1(B)から冷遇状態2(C)への移行なども組み込まれていると見るべきだろう。
当然、それは通常時のみならず、CZやボーナス中、AT・ST中といった「出玉のトリガーとなる区間」にも言えることだ。
……念を押しておくが、先ほどの冷遇状態の区分や推移のフローはあくまでイメージであり、どの機種もその数しか状態は無い、などと思考を固定するなよ?
では、これからその具体的な挙動、そしてそれぞれの内容に違法性があるかどうかを説明してやろう。
②CZやボーナスの当選率を変更する
まずは最も直接的な、CZやボーナスの当選率を変動させる冷遇についてだ。
この要素について、わざわざ違法性にまで詳しく言及する必要はあるまい。
出玉を参照してテーブルを変えているわけでもなければ、小役の同時当選率を直接変えているわけでもない。
あくまでゲーム数やボーナス回数をもとに移行する、冷遇という滞在状態をもとにして当選率を変動させているのだからな。
これが違法ならば高確率も全て違法ということになる。
(1)仕込みは「メインの当選契機」だけで十分
「確かに小役のヒキは良くてもなかなか当選しない時はある。だが、毎回天井まで直行するわけじゃない。途中で当たることもある。やっぱりガチ抽選じゃないのか」だと?
思慮が足りんな。
たしかに途中で当たることはある。
だが、それこそがメーカーの思惑なのだ。
もとより、先ほどの状態Dのような、当選率はむしろ高まる冷遇状態へ途中で移行することもあるだろう。
そして、たとえ状態Bを基準にした場合でも、なにもすべての小役からの当選率を「一律で完全にゼロ」にする愚かな設計をする必要などどこにもない。
そもそも全国で毎日何万人も回しているのだ。
いくら確率を冷遇したいからとて、確定役やフリーズといった100%当選するフラグまでシステム上で無理やり無効化しようものなら、予期せぬバグや開発上の不祥事として露呈し、即座に大問題になる。
だから、メーカーはスマートに製品を設計する。
初当たりの大半を占める「メインの当選契機」と「モード移行確率」。
それ“だけ”に照準を合わせた、状態の内容に設計すればいいのだ。
考えてもみろ。
『スマスロ 北斗の拳』において、初当たりの大半を占めるメイン契機は言わずもがな「中段チェリー」と「天国モードへの移行」だ。
もし冷遇状態に移行した場合に、「通常・地獄滞在時の中段チェリーからの本前兆当選率」が数%にまで削られ、さらに「弱レア役からの天国移行率」も極限まで抑えられたとしたらどうなる?
残された当選契機は、通常時の 1/16384 〜 1/8192 のリーチ目役という一日にあるかないかの確定役を引き当てるか、数%まで落とされた薄い確率を無理やり射止めるか、設定差のある謎当たりに縋るか、あるいは「最深部の天井」まで無抵抗で連行されるか――どうであれ、全体の初当り率は大幅に低下する。
つまり、確定役や数%の極小抽選自体は、システム上なんら当選率が変わらず、そのまま生きている。
だからこそ、全国で見れば、当選率が抑えられた冷遇区間にあってもたまたま確定役を引いたり、数%の確率を通して「浅いゲーム数で当たった!」というイレギュラーを起こす者が必ず出てくる。
すると、それを経験した者たちや状態Dへの移行で当選した者達が「ほら見ろ!冷遇なんてオカルトだ、ちゃんと早いゲーム数で当たったぞ!」と、メーカーに代わって勝手にネット上で火消しを行ってくれるのだ。
今のネット社会における情報の拡散力と、人間の「都合の良い体験談」に依存する認知バイアスまでもが、完璧に計算に入れられているというわけだな。
(2)メインの当選契機の当選率を極限まで削る典型例
俺自身も、冷遇の存在がほぼ確実だと判断して以来、確証を得る為にこれまで様々な実機を注意深く観察してきた。
その中で、「当選率を削る冷遇プログラム」が最もあからさまに牙を剥いたと見られる、特筆すべき実例を紹介しよう。
それは、スマスロ『L アズールレーン THE ANIMATION』で起きた現象だ。
この台はボーナス間天井が約350Gと非常に浅く設定されており、道中のレア役から当選をもぎ取ることが基本となるゲーム性だ。
あるとき、この350Gの周期内で、チャンス目や強チェリーといった「強レア役」が偏って出現した周期があった。
そのうちの一つの、内部状態別における強レア役の成立回数と、設定1の本来の当選期待値は以下の通りだ。
超高確率中(期待度 80.1%)での強レア役成立: 1回
高確率中(期待度 55.1%)での強レア役成立: 3回
通常時(期待度 20.4%)での強レア役成立: 5回
(※超高確率・高確率は、前後の演出やステージ移行契機と思われる小役当選後のゲーム数から、ほぼ内部状態が確定と見られる局面のみを厳密に抽出してある。また、『明石チャンス』は該当周期で当選していない為、今回の小役出現率等においては除外する)
合計9回。
本来なら1回でも高確率中に引けば半分以上、超高確に至っては8割以上で当選が約束されるはずの強レア役だ。
これらを、すべてハズして350Gの天井まで直行したのだ。
仮にこれが、メーカー発表値の通りの「毎ゲームの完全独立抽選」だったとしよう。
まず、合算出現率1/90.1の強レア役を350G以内で9回以上引く可能性自体が 約1.75%(約57周期に1回) の偏りだ。
さらに、この内部状態の振り分けで9回の強レア役をすべてハズす確率は、わずか 約0.566%(強レア役9回を約177セットに1回) しかない。
「57周期に1回しか訪れないレア役の過剰な引きの偏り」が発生した上で、さらにその「177セットに1回レベルの全スルー」を寸分違わず重ね合わせる確率——
単純算定すれば、約0.0099%(約10,100周期に1回) という計算になる。
約1万周期、ゲーム数にしておよそ350万Gに1回、毎日1日も休まず8,000G回し続けても1年2ヶ月以上かかる確率の異常事態ということだな。
……念のために言っておくが、今回の検証対象は「350Gという特定の1周期の中で起きた挙動」だ。1試行=350Gという枠の中で起きた異常事態の発生頻度をゲーム数に換算する以上、一周期の計算はボーナス確率の1/167.4などではなく、350Gで計算することになる。
さて、これだけでも完全確率というにはかなり疑わしい挙動ではあるが、俺はこの10,100周期に一回の事態を、日を跨いだとはいえ、10周期も経たない間に『もう一度』経験している。
10周期のうちにこの異常な偏りが2回以上起こる確率を二項分布で算出してみろ。
およそ「0.0000438%」(約228万セットに1回)という確率だ。
つまり、「10周期分のプレイ」を約228万セット(合計2,280万周期分)繰り返して、ようやく1回遭遇するかどうかという狂った事態だということだ。
おそらくは「別にその台を初めて打った最初の10周期なわけじゃないだろ」と揚げ足を取りたがる者が出てくることだろう。
確かにそうだ。おそらく通算で俺がこの機種を回した周期は100周期前後といったところだろう。
……フッ
『ほらみろ!100周期も回してたらあり得なくはないだろ!』と鬼の首を取ったかのように喜ぶ滑稽な姿が目に浮かぶようだな。
せっかくだ。
その足りない頭に少し知識を詰め込んでやろう。
仮に「100周期を回す中で、どこかの連続する10周期に2回それが偏った」という捉え方(母数の拡大)に直して計算し直してやろう。
二項分布と累積確率を用いて算出するならば、その事象が起きる確率は 約0.004% ―― 100周期の立ち回りを 約25,000セット(250万周期) 回して、ようやく1回起きるかどうかという領域だ。
……一桁下がった事で満足したか?
だが、この周期数を聞いて少し考えればわかるだろう。
最初の「2,280万周期」が「250万周期」になったところで、結局「その偏りを引き当てることそのものが異常な確率」 であるという本質は一切変わらないのだ。
あえて350Gではなく、1周期平均で約167G(この機種の設定1におけるボーナス確率は1/167.4)と仮定して計算したところで、250万周期に当てはめた場合のゲーム数は約4億1,750万Gだ。
朝から晩まで連日8,000G回し続けるという行為を140年以上繰り返してようやく起きる事態。
……一生かけても足りんな。
不老不死のカミツキにでもなって、やっと拝める現象ということだ。
このような事態がただの確率の偏りで済ませられるわけがあるまい。
ならば、何が起こったのか。
この周期においては、「強レア役の出現率は高まっているが、当選率は極限までカットされた冷遇状態」に移行していたと見るのが妥当だ。
通常時の小役出現率をどうやって合法的に操作できるかは、後であらためて説明してやろう。
ともあれ、どれだけ高確率に上げようが、冷遇状態の高確率である以上、当選率が公表値通りになるはずもない。
この事からもわかる通り、冷遇状態においては「極めて稀な異常事態」でさえも「普通に起こり得る日常」となり得る、ということだ。
「確率だからあり得るだろwwwヒキ弱の妄想だwww」……だと?
……やれやれ。
これ以上無能をさらしたくないなら引っ込んでいろ。
先ほどの説明をまるで理解できず、「大数の法則」の意味すら履き違えて、短期の異常な偏りを「確率だから」の一言で片付ける時点で、いかに表層的な知識しかないかをひけらかしているようなものだぞ。
マウントをとりたいなら、せめて統計学程度は学んでから言葉を発したらどうだ。
お前はルーレットで黒に賭け続けていたとして、15回連続で赤が出ても『確率だから』で済ますのか?
「約1/2で15回ならあり得なくはない」とでも思ったか?
ヨーロッパ式(シングルゼロ:赤18・黒18・緑1)の場合、15回連続で赤が出る確率など約0.00287%だ。
つまり15回の試行を約 3万4,800セット(約52万2,000回)繰り返して1回という割合だぞ。
まともな思考のものなら、まずイカサマを疑い、仕掛けを探すだろう。
そして、何も疑わず『次こそは黒だ』と賭け続ける貴様に嘲笑と憐憫の目を向けるだろうな。
……では続けるとしよう。
さらに、このアズールレーンの事例には、驚くほどに「よく出来た」続きがある。
その後、俺は最初の100Gほどで高確率の強レア役を連続してハズすなど、あの「強レア役を9連続でハズした時と同じ違和感」を感じた周期を、注意深く観察し続けてみた。
ちなみに、この機種の「弱スイカ」の設計値は以下の通りだ。
【弱スイカ(設定1)】
出現率: 1/104.0
通常時: 期待度 2.0%
高確率中: 期待度 20.3%
超高確率中: 期待度 40.3%
その違和感を覚えた周期が天井まで到達しなかった時のほとんどは、本来であれば通常はほぼ期待できず、高確率でさえ5回に1回のはずの、この「弱スイカ」でばかり都合よく当選して天井を免れていたのだ。
いいか?冷静に考えろ。
超高確(80.1%)や高確(55.1%)も含めて強レア役を9回連続でハズし、250万周期回さなければ起きないような「ヒキ弱」を発揮するような人間が、だ。
なぜ、その「違和感のある特定の周期」に限って、その後も同じように強レア役をハズし続けながら、通常ならわずか2%、高確率中でさえ20.3%しか当選しないはずの「弱スイカ」でばかり都合よく当選を引き当てて、天井を免れることができるのだ?
そんな都合の良い、ねじれた奇跡が何度も連続して起こるわけがないだろう。
ならばこの現象は構造上の必然と見るべきだ。
つまり、これこそが先ほど説明した「独立した抽選枠」の実例ということだ。
メーカーとて、全ての契機を制限して天井まで一直線に吸い込ませるだけでは、あまりにも単調なスランプグラフになり、打ち手に「最初から決まっている感(いわゆるデキレ感)」を与えてしまう。
それでは遊技として成立するはずもなく、すぐに露見する。
だからこそ、メイン契機以外の「本来なら期待度の低い弱小役の当選率」だけは、あえて状態が変わっても変動させず、そのまま残しておくのだ。
そして、この設計の真に緻密なところは、その弱小役のボーナス当選率が「状態(高確・超高確)」によって跳ね上がる点にある。
通常時の弱スイカはわずか2.0%だが、高確率中なら20.3%、超高確率中なら実に40.3%まで上昇する。
メインの強レア役による当選率が制限されていても、この弱スイカの独立枠が正常に機能していればどうなる?
自力で高確や超高確まで引き上げたタイミングであれば、弱スイカから現実的な確率で当選を掴み取るプレイヤーが、全国的なサンプルの中で一定数、確実に現れるのだ。
すると、その体験をした打ち手によって、
「あぶなかった!強レア役は全部ハズしたけど、高確の弱スイカから当たって天井回避できた!やっぱりガチ抽選なんだ!」
という実戦レポートが自然な形でコミュニティに広がり、結果としてマシンの稼働を支える健全なカモフラージュとして機能することになる。
お前達が鼻息を荒くして「自力で高確に上げて、弱スイカでねじ伏せた」と胸を撫で下ろしているそのドラマすらも、メーカーが緻密に計算して用意したカモフラージュの役を与えられていただけ、というわけだ。
(3)状態によるボーナス種別の圧倒的偏り
さらに、ボーナス当選率そのものとは異なるが、もう一つ、ヒキなどという言葉で片付けることは到底不可能な冷遇による抽選率変動の事例を紹介しよう。
それは『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。(防振り)』の実践中に起きた事例だ。
この機種は初当たり以降、CZ高確率である「防御状態」へ移行し、「高確率ZONE」というCZを経由してボーナスをループさせる仕組みだ。
この台を経験した者なら覚えがあるだろう。
この台においては、一定の出玉を獲得した後に、あからさまにREGULAR BONUS(REG)へ偏る現象が頻発する。
この現象のカラクリは既に説明した「通常時や初当たり時の滞在状態を参照して、当選後のテーブルを決定する」という合法的システムの応用に過ぎん。
もし忘れたというならば、記録を残してある。
自分で読み直してこい。
さて、俺自身もこの機種を実践する中で、当然のごとく一定枚数獲得後のREG連に遭遇しているわけだが、俺が経験した最大REG連は『11連続』だ。
「冷遇ならそもそもそんなに連チャンしないのでは?」という疑問を抱く者がいるかもしれんな。
確かに、その状況自体そうそう起きるものではない。
俺自身も冷遇状態への移行を察知した状況でそこまでボーナスを引いたのは後にも先にもその時だけだ。
実際、挙動としては、50Gの間のCZ当選率は露骨に重く、CZ中もハズレ等による当選は皆無だったことからも、冷遇状態(超低確)であったことは疑いようもない。
一方で、既にレベル3まで上がり、転落率はそれなりに低くなっていた事、そこに加えてメイン契機である「ヒドラ目」の出現率だけが妙に高かったことで、CZの当選とボーナス当選がたまたま連続したに過ぎない。
この時は、ヒドラ目の小役出現率には影響がなく、当選テーブルのみを殺すタイプの冷遇状態だったと見るのが妥当だ。
だが、ここで問題になるのは「どのように当たったか」ではなく、そのREG11連続という出現率の方だ。
一説にはBIG:REG = 7:3と言われているが、あえて否定派に有利な(REGが出やすい)説である「BIG:REG = 6:4」を基準にして計算してやろう。
REGが11回連続で選ばれる確率は、約 0.00419%。
「ボーナス11回当選」を1セットとした場合、約 23,842セットに1回(ボーナス通算26万2,266回に1回)という確率だ。
設定6の連チャンを含めたボーナス公表値1/90でさえ、2360万3,940G回してやっと拝める事態だ。
先程のアズールレーンほどでは無いが、こちらも毎日終日回し続けても8年はかかるゲーム数ということだ。
この極めて稀な現象が、またしても冷遇状態と疑わしき局面で、しかもアズールレーンの件と合わせて「同一の人間」に起こる。
これがもしも「完全確率」だとすれば、もはや奇跡という言葉さえ生ぬるいだろう。
ならばこれは、「プログラム上の必然」と結論づけるのが唯一の論理的な帰結だ。
もしこの上でなお「単なる完全確率のムラ」や「ヒキの問題」、もしくはガセとして片付けられる者がいるとすれば、ある意味幸せかもしれんな。
おそらくそいつは、現実の苦難などろくに味わうこともなく、温室で大事に育てられたどこぞの夢見る箱入りお坊ちゃんなのだろう。
③小役出現率さえも変動はできるのか
これまでの内容で、ボーナス抽選について、また同様にATやST中の抽選についても、どのようなメカニズムで冷遇が仕込まれ、出玉が抑えられているかは理解したな?
では、次はもう一方の小役出現率について説明してやるとしよう。
本来、小役の「成立確率」というものは、状態などに応じて変動させることは絶対にできない。
これは、パチスロの根本的なルールとして、「レバーオン時のフラグの抽選確率(チェリーやスイカ、リプレイなど)は、有利区間の状態や差枚数によって変動させてはならない」という絶対的な決まりが存在するからだ。
もし「冷遇状態に移行したから、メイン基板においてチェリーの抽選確率を 1/100 から 1/300 に落とす」などという真似を行ったとすれば、それは型式試験以前に「不正改造(裏モノ)」と同じ扱いになり、一発で営業停止レベルの違法行為となるのだ。
ゆえに、どんな冷遇状態であっても、内部的なフラグの成立確率そのものは常に一定なのだ。
――だが、その「フラグ確率を変えてはならない」という絶対ルールの中でさえ、「見かけ上の小役出現率」を合法的に制御してみせるのが、現在のスマスロの巧妙なところだ。
(1)左第一停止と中・右第一停止のナビ発生による「見かけ上の出現率」調整
そもそもAT機とは、内部的に成立している小役に対してサブ基板(AT指示機能)から「押し順」を指示(ナビ)し、その通りに押させることで、出玉の増加や特定の停止型を発生させるシステムだ。
……ほう。
俺の言わんとすることに、すぐに気づいた者もいるようだな。
そう。なぜこの話を最初にしたか。
「押し順小役」というものは、メイン基板においては毎ゲーム一律の確率でフラグ抽選は行われている。
しかし、リールにその小役が正しく停止し、払い出しや特定の役として機能するのは「サブ基板からナビが発生し、指示された押し順通りに停止した時のみ」だ。
押し順を指示(ナビ)されなければ、正しい停止型は作られず、ただのハズレ目や数枚の払い出しとして処理される。
法規上、「押し順ナビを出すか出さないか(ナビ抽出テーブル)」を内部状態(モード)によって切り替えること自体は完全な合法だ。
これこそが、最も頻繁に目にする「見かけ上の出現率」を操作できる、システム設計上の最大の抜け道なのだ。
(2)ナビを発生させないテーブル設計
この押し順制御を応用すれば、冷遇状態(ナビ非発生特化型など)において、チャンス役のナビを合法的に制限することが可能になる。
その最たる実例が、スマスロ『Lパチスロ バンドリ!』だ。
この台は左第一停止以外にも中・右第一停止の押し順「バンドリンク役(チャンス役)」が存在しており、ST中や通常のポイント加算を行うCZにおいて、「中・右第一停止」のナビ率を上昇させることで、見かけ上のバンドリンク役の出現率を変動させる仕様になっている。
そして、実践したことがある者なら周知の事実だが、この中・右第一停止のバンドリンク役には、ナビが発生せず「左第一停止」で押した際、はっきりそれとわかる「ハズレ目(押し順こぼし目)」が存在している。
一方、この機種には、ST中に発生する「オーディエンス演出」というものがある。
これは本来、リプレイ、レア役、またはバンドリンク役が成立していることを示す確定演出だが、ナビが極端に発生しない(冷遇状態と見られる)ST中においては、この演出から「バンドリンク役のハズレ目」が頻発するのだ。
一方で、順調にナビが発生する状態のSTであれば、この同一演出からのハズレ目はほぼ皆無となる。
その結果、体感した者も多数いるだろうが、解析値として発表されている数値とはかけ離れた、極端なチャンス役率の偏り(荒波)が生じることになるのだ。
……ある意味、これほどユーザーに優しいメーカーはいないな。
現代のスマスロは、チャンス役の出現率さえ、内部状態一つで自在に操作でき、それが明確な差となって現れる設計になっているのだと、わざわざそのレア役のハズレ停止型と判別対象となる演出を作ることで、公然と「手の内」を示してくれているのだからな。
(3)押し順ナビを用いた「レア役隠蔽」と停止型の書き換え
今度はサブ基盤による「ナビ制御」によって、お前たちがメイン基板で引き当てた多重複合フラグを、あえてただのハズレやベルの停止型へと誘導し、『レア役としての出現』そのものを隠すケースを教えてやろう。
代表例は、スマスロ『Lかぐや様は告らせたい』、そして『L 防振り』だ。
まずは『かぐや様は告らせたい』。
この台は、ボーナス中の抽選による「1G連(BBストック)」を最大の売りとしている機種だ。
通常時はチャンス目を引き、それが規定回数に達することでCZに突入する仕様になっている。
このチャンス目だが、出現率が上がると公式が発表している「高確・超高確」において、どれだけ回してもハズレナビばかりでチャンス目がまるで成立しないという不自然な現象が頻発する。
この高確中においては、中・右第一停止ナビの発生率が通常に比べて高くなり、その押し順に従うことでチャンス目の出現率が上昇する仕様だ。
そのナビに従ってもただのベルやハズレ目が停止することも頻繁に起き、一見すると単なるハズレ成立時も一定確率でガセのナビが発生しているように見える。
だが、ある時、高確率中にあまりにハズレやベルナビが多すぎることに疑問を抱き、あえてナビの第1停止の指示だけを厳守し、「第2停止と第3停止を逆に」指定を無視して押してみたのだ。
するとどうだ。
出目としては綺麗にチャンス目が揃っているにもかかわらず、液晶のチャンス目回数としてはカウントされない(無効化される)という現象が起きたのだ。
「押し順を無視したから、権利を得られなかっただけだろ」だと?
……愚か者め。
確かにチャンス目が停止してもカウントされない結果そのものはペナルティによる消失だろう。
だが、そもそも、第一停止のみならず6択全ての押し順を指定されている場面において、それを無視した結果チャンス目が揃う以上、指示通りの押し順で押していた場合に停止していたのは『ベル』か『ハズレ』だったと見るべきだ。
ならば、押し順通りに押そうが押すまいが、もとよりチャンス目としてはカウントされなかった、と見るのが妥当だ。
そして。
あいにくだが、その「逆」のケースも起こっているのだ。
「リールにはベルが揃って停止しているにも関わらず、なぜか内部的にはチャンス目としてカウントされる」という異様な事態がな。
先ほどのケースが、「ただ単なる押し順無視によるペナルティが原因であり、押し順通りに押していてもチャンス目が揃っていたはずだ」と主張するならば、この「出目と内部カウントのねじれ現象」の理由を説明してみるがいい。
パチスロの仕組みの本質を理解していれば、これはただ単なるペナルティではなく、幾重にもはりめぐらされたカモフラージュであることが見えてくる。
つまりこの機種においては、押し順によって見た目の停止型は変動するが、メイン基板においては「第一停止正解のみでチャンス目として機能する3択のフラグ」と「全停止を指示通りに押さなければチャンス目として機能しない6択フラグ」があらかじめ仕込まれているということだ。
冷遇下では、メイン基板において前者が成立した時のみサブ基板から「正解ナビ」を出してチャンス目の停止型を演出として見せ、後者が成立した場合には、ことごとくサブ基板から「誤ったナビ」を発生させる。だからこそ、ナビを無視して力技でチャンス目を揃えたところで、ペナルティとして内部カウントを抹消されてしまうのだ。
要するに、ナビそのものは高確などで発生率が上がる設計にはしてあるが、冷遇状態においてはCZ当選までのゲーム数を意図的に引き延ばすため、第一停止正解の時点で効果は発生してしまう3択フラグだけを「高確率によるナビのおかげ」と打ち手に思い込ませているに過ぎない。
この機種においては、ナビの発生など、機械側の都合によるただの演出だということだ。
夕方や夜背景でナビが全く出ず静まり返るよりは、ハズレでもナビを頻発させた方が「ハズレ成立時にガセナビが出ただけのヒキ」だと打ち手を錯覚させやすいからな。
さらに極めつけは、ボーナス中だ。
この台には「W時計」という小役があり、ボーナス中にこれを引けば約25%で1G連の抽選を行うとされている。
しかし、小役率の公表はされていないが、通常時の出現の頻度から考えれば、それなりの回数を引いてもおかしくないだけのボーナスゲーム数を消化しているにもかかわらず、過去の実践において不自然なほど一度も引けていなかったのだ。
もとより俺の場合は、1G連獲得時のほとんどのケースはベルしか入賞しておらず、この挙動が発生した際は半々の確率で上位へ移行できる程度の連チャンに繋がっていた。
逆に、チャンス目についてはどれだけ引こうが1G連に当選することはほぼ皆無で、その大半が単発終了という異様な偏りが起きていた。
そこに追い討ちをかけるように先程の現象を体験した事によって、この機種を見た目通りに信用する事など到底不可能だと判断した俺はある実験をした。
第一停止で赤7や青7を狙わせる特殊ナビではなく、液晶に単なる「中・右第一停止の押し順ナビ」が出た際、あえてそれを完全に無視して「順押し(左ファースト)」でリールを止めてみたのだ。
すると、何が起こったと思う?
リール上に「W時計」が停止した上で、しっかりとベルの払い出しが成されたのだ。
専門誌の解析によれば、このW時計にはリプレイフラグ(再遊技)の「A」と、ベル払い出しを受けることができる「B」の2種類が存在し、ボーナス中に1G連の抽選を受けられるのは後者の「B」のみとされている。
つまり、俺がナビを無視して出現させたのは、他でもない「1G連の抽選対象である本物のW時計B」だったということだ。
この現象が起きた時は、もはや笑いがこみ上げてきたぞ。
これはメイン基板で成立している「W時計B」に対し、冷遇状態においてはW時計の停止形を作らせないよう、サブ基板のナビ管理によってわざわざ「ただのベルに見せかける押し順」を発生させて隠蔽し、あえてナビを無視(順押し)したとしてもペナルティ対象として抽選を消滅させた――という以外に説明のしようがない。
打ち手の心境からすれば、この現象は違法となる「サブ基板による抽選」にしか見えず、「不正だ」「違法行為だ」と騒ぐ者が出たとしてもなんら不思議はない事態だろう。
だが、残念ながらこれはサブ基板からすれば、自分で抽選を行なっているわけではなく、滞在状態を参照してナビを出すか出さないかを判断し、ナビ無視をペナルティとして処理する、という『マニュアルに沿った作業を行なっている』というだけでしかない。
故に、規制の面で言うならば合法となってしまうのだ。
とはいえ、この仕様が合法であろうと違法であろうと、型式試験を通過するための冷遇という概念を否定した場合、確かなことが一つある。
それは、仮にこれが『いついかなる時も完全なガチ抽選』なのだとしたら――出現率がさして高いわけでも1G連確定役なわけでもない(=バランス調整の必要すらろくにない)W時計のフラグが内部で成立しているにもかかわらず、わざわざナビを用いてまで打ち手から隠す理由も、必要性も、何一つ説明がつかない、ということだ。
この現象を目の当たりにして、なお「ボーナス中の1G連はガチ抽選だ」と信じる者がいるなら、もはや滑稽だぞ。
もう一台の『防振り』も全く同じだ。
こちらもボーナス中に「ヒドラ目」が揃うことで、「機械神高確(ボーナス当選率約80%かつ当選時エピソードボーナス確定の特殊CZ)」の獲得が確定する仕様になっている。
そして、この台のボーナス中には、押し順ベル以外にリプレイや1枚ベルが揃う「中・右第一停止」のナビが存在する。
これもある時、先ほどと同様に不審に思ってな。
「通常時も普通に出現し、さして役割があるわけでもない小役を、なぜボーナス中に限ってわざわざ中・右第一停止で押させるのか?」とな。
だから、あえてそのナビが出現した際に順押しを試みたのだ。
言わずともわかっただろう。
そう。この場合も一定の割合でリール上に「ヒドラ目」が停止した。
だが、液晶上でヒドラ目成立のフラグとしては処理されず、機械神高確の特典は得られなかったのだ。
こちらもメイン基板において「順押し」ではヒドラ目が停止するフラグが成立しているが、状態に沿って押し順ナビを出すことで「リプレイ」や「1枚ベル」として処理させ、ナビを無視(順押し)すればペナルティで抽選を消滅させる仕様を組み込んである、ということだ。
もっとも、この機種の場合は公式発表されている「1/64」という高いヒドラ目出現率を、そのままボーナス中に適用してしまえば、チャンスが広がりすぎ、出玉設計上のゲームバランスが崩壊してしまう。
だからこそ、メーカー側がナビで隠す(=体感確率を下げる)という「出玉設計上の苦肉の策」を取らざるを得なかったというなら、その事情はまだ理解もできる。
だが、俺が言いたいのはその設計の是非ではない。
現代のスマスロでは、打ち手が「押し順のない共通レア役」だと信じ込まされていたものすら、ナビひとつで容易に別の小役に偽装され、無効化できるという事実の方だ。
これでもまだ、「ただのヒキ弱だ」などと他者を笑っていられるか?
同じタイミングで同じ様にレア役のフラグを引いた者達が、認知できない機械の内部状態によって次々と無効化されていく中、貴様自身はヒキ強でもなんでもなく、「状態が良い時に宣伝要員として、『機械様』にたまたまレア役として出現する許可を貰えた側だった」というだけの、機械の下僕同然にも関わらず、自分の実力だとのぼせ上がるのか?
(4)ナビ無しで小役を変換する
これまでの見た目上の小役出現率の変動は、あくまで「ナビの有無や、押し順の指示」に頼ったものだった。
ならば、液晶にナビが一切発生せず、第一停止の押し順も関係ないレア役が成立していれば、そんなものは流石に操作などできないはず。
お前達はそう思うだろうな。
特に、今の押し順ナビなど存在せず、特定のコマを狙い、中押し・逆押しなどを駆使して小役を回収する、「DDT(小役狙い)」という単語が使われた時代を知っている人間なら、そう信じるのも無理はない。
だが、そこにも現代スマスロのカラクリは仕込まれているのだ。
今一度、先ほど例に出した『L アズールレーン THE ANIMATION』を引き合いに出そう。
あの台はAT中の中押しを推奨しており、白モヤや押し順ナビが無い場合は、どのリールから停止させても構わない仕様になっている。
そして、左・中・右のどこから押しても、内部でレア役が成立していればしっかりリール上にチェリーやスイカが停止し、真っ当な抽選が行われている……ように見える。
一方で、この機種のAT中には、異常と言っていいほど「ほとんどレア役が成立しない」という現象がたびたび発生する。
合算約1/28とされるレア役が、250G間でわずか2回以下などという事態がな。
計算上の2回以下の発生率は約0.5%(およそ200回に1回)。
これが1回以下ともなれば約0.1%(およそ850回に1回)だ。
本来250Gならば9回は成立するはずのレア役にも関わらず、このような偶然では済まされない異常な「ヒキの暴落」が、なぜ頻発するのか?
先に言っておくが、この機種においては『ナビによるレア役隠し』の可能性はまずあり得ない。
なぜなら、この機種のAT中にはレア役成立時の確定演出としてのナビ出現以外に『ナビに従ってのレア役出現』も『ナビ無し時の順押し以外ペナルティの仕様』も存在しないからだ。
この機種のAT中はナビ無しのレア役確定演出において、順押しだろうと中押しだろうと、押し順不問でレア役が揃う。
ならば、この機種のレア役は『押し順不問の共通役』としてフラグが存在していることは確実だ。
だとすれば、この機種においては冷遇状態だろうと押し順によるレア役隠し自体が不可能だということだ。
ネットなどで『白ナビ時に隠されていた』などというコメントもあるようだが、もしこれが個人の趣味で作られた台ならば、製作者の謎のこだわりによって一部のレア役が左第一停止の押し順フラグとして、並行して存在する可能性もわずかにあるかも知れん。
だが、その場合でも、レア役確定演出でナビが発生しない共通役が存在する以上、露見を防ぐためには状態の良し悪しに関わらず、押し順レア役はAT中においては全て隠されていなければ辻褄が合わなくなる。
そもそも小役隠しは出玉調整の為に行われるものだ。
冷遇ではないと見られる状態のレア役出現率からすれば、もし押し順レア役が存在したとしてもほんの一部に過ぎん。
通常時は全て出現させ、AT中のみ全てナビで隠すほんの少数の押し順レア役など、型式試験対策の冷遇としては、なんの役にも立たん。
実装する理由は皆無と言える。
そのような代物を実装したところで、もしも露見した場合、無駄に疑いを広めるだけだ。
そのようなマイナスにしかならない仕様を所属しているメーカーが許すと思うか?
その目撃例とやらは、変則押しのハズレ目を「順押しした」と勘違いした上での見間違いか、デマのどちらかだろう。
では、これは本当に単なる『ヒキの暴落』が奇跡的に頻発しているだけなのか。
……そんなはずがないだろう。
実は、多くのプレイヤーが、すでにそのカラクリの『答え』を公式の解析で目撃しているはずなのだ。
それは、スマスロ『L 防振り』のスペック表にある「中段チェリー」の項目だ。
そこには、なんと書いてある?
「発生条件:1/16384の『特殊リプレイ成立時に抽選』」
これこそがすべての答えだ。
パチスロには「メイン基板の1つのフラグに対し、内部状態に応じて複数の異なる停止型(制御テーブル)を持たせてよい」という検定上のルールが存在する。
そして、このリール停止型を変えることによって、同じ獲得枚数の枠組みの中で「出目と連動した小役の見せ方や役割」を自由自在に変換することが可能なのだ。
『防振り』は、内部の「特殊リプレイ」という一つのフラグに対し、状態が合致した時だけ『中段チェリー』として停止させる機能を持たせ、あの最強トリガーを作り上げた。
これを「冷遇システム」の側に当てはめて逆から考えてみると何が起きるか。
そう。
レバーオンでレア役となるフラグを引き当てていようと、冷遇状態にいるならば、リール制御のすり替えによって、同じ獲得枚数の範囲内で、ただの「リプレイ」や「1枚ハズレ」・「ベル」などの出目に強制変換して停止させることが可能だということだ。
もうわかっただろう。
アズールレーンなどで、一向にレア役が来なくなるあの不気味な時間。
それはお前達のヒキが呪われているのではない。
どれだけ気合を入れてレバーを叩き、内部でレア役となる可能性を持ったフラグを引き当てていようが、液晶にはナビも演出も一切出さず、お前達がリールを止めた瞬間には、ただの「リプレイ」や「ハズレ」・「ベル」などに綺麗にすり替えることが可能なのだ。
そして、これはAT中だけの話に留まらない。
ナビが関係するレア役隠しであれば、まだ大半はAT・ST中だけで済む話ではあった。
だが、このリール停止型制御を活用するならば、通常時でさえ、レア役の出現率を変動させることが可能になるのだ。
さらに、この仕組みはただ出現率を下げる以外にも活用法がある。
仮に通常時から一定数レア役が隠された状態だとして、その隠された状態の数値が公表の平均値だったと仮定したならば、逆に見かけ上の出現率を増加させる余地もあるということになる。
先に説明した、強レア役9連続スルー時の「小役出現率を上げる方法」はこの仕組みによって合法的に可能になる、ということだ。
……さらに、この『防振り』の解析によって、もう一つの恐ろしい事実が浮上する。
本来、確定役やフリーズを引き当てた瞬間だけは、誰しもが『完全な自力』だと信じることができた。
確かに先に説明した様に、メイン基板における純粋なフラグの抽選確率そのものを状態で変えることは違法行為だ。
また、確定役やフリーズが成立した際の100%の当選率を、冷遇だからといって書き換えることも規定上できない。
だが、状態別テーブルを基にした『停止型のすり替え』が合法である以上——確定役やフリーズでさえ、状態次第で見かけ上の出現率を合法的にコントロールできるということになる。
もちろん、その確定役が『他役と絶対に重複しない純粋な単一フラグ』であるなら、それは間違いなく自身のヒキと言えるだろう。
しかし、そんなフラグ構成の全容を律儀に解析として公表している機種など、今のスマスロ界にほぼ存在しない。
もはやフリーズや確定役でさえ、自分のヒキで引き寄せたものなのか、それとも『機械から出現を許可されただけ』なのかなど、誰にも断言できはしない、ということだ。
これほどの状況を認識しながら、なお見えている出目だけを根拠に「すべてが自力のガチ抽選だ」「オレはヒキが強い。アイツはヒキが弱い」などと言い切れるとしたら、もはや『素直』や『自信』などという言葉で片付けられるものではあるまい。
それはただの『妄信』であり、愚かな『虚栄』、そして『傲慢』と呼べるだろう。
それにしても……。
このメーカーも存外、人が良いではないか。
なにしろ自分たちが操るカラクリの真相を、わざわざ公式の解析として発表してくれているのだからな。
……あるいは、前に挙げた『バンドリ!』のメーカーもそうだが、発表する解析をそのまま信じ込む打ち手に対して、彼らなりの良心の呵責があり、誰かに気づいてもらいたいという「懺悔」だったのかもしれんな。
それ以前に、この冷遇システムを公表せずに隠しているという行為自体が、いかに『状態に沿った合法的な抽選率の変動』と言っても、もはや完全確率として打ち手に受け入れられるような代物ではない、とメーカー自身が自覚し、後ろめたく感じている証左と言えるだろうがな……。
④期待度・継続率という「確率」の偏り
フッ……。ガラにもなく感傷的な事を言ってしまったな。
気を取り直して続けよう。
そもそも、この「冷遇システム」は何のために存在するのか。
……そう。
保通協の検定における、短期・中短期などの出玉規制をクリアするためだ。
ならば、その歪みは、出玉に直結する要素にこそ最も顕著に表れると見るべきだろう。
(1)ガセ演出の頻発は開発陣のセンスか
データという冷徹な数字を見る前に。
お前達もホールで一度は「奇妙な肌感覚」を覚えたことがあるはずだ。
スマスロを打っていると、赤背景やカットインなど、以前なら滅多に外さない激熱演出が平然とハズれるという、異常な「演出バランスの崩壊」に頻繁に遭遇する。
4号機の頃を知る者ならわかるだろうが、当時はそのような演出はほぼ「当選確実」と言える程の信頼度だった。
だからこそ、もしハズした場合は、「今日のオレのヒキは呪われてる」と席を立つか、「遠隔操作」や「違法改造」を疑いたくなる程の事柄だったのだ。
その「演出バランスの崩壊」を、打ち手はよく「クソ台」「開発のセンスがない」と吐き捨てているな。
まず、このこと自体が、その現象が頻発しているという証明ではあるのだが。
だが、果たして本当にそうか?
これほど多彩かつ緻密に、法的規制の隙間を突く抜け道を見出し、型式試験対策として冷遇を組み込めるメーカーが、単なる演出期待度と実当選率の整合性すら取れんほどの無能だと思うか?
答えは否だ。
開発陣のセンスが悪いのではない。
これは、彼らが設計した「冷遇状態における、メイン基板主導のガセ演出シナリオ」が原因だと見ていい。
パチスロのルール上、液晶や音を制御する「サブ基板」から、出玉のすべてを握る「メイン基板」へ命令を送ることは絶対にできない。
すべての生殺与奪の権は、メイン基板にある。
そしてこのメイン基板。
国家の厳格な法律によって、メイン基板のROM容量の上限はわずか16KB程度に制限されている。
いまお前達がスマホで撮る写真1枚の50分の1以下、ファミコン初期のソフト以下のミニマムな世界だ。
……メイン基板容量が64KBと勘違いしている者に、念のため言っておくが、確かに、メイン基板のマイコン自体は最大64KBまでのアドレス空間(領域)を扱える仕様だ。
だが、不正防止の為、実際に搭載して良いプログラム用ROM容量はわずか16KB(実装は8〜16KB)と規則によって制限されているのだ。
では、そんな極小のメイン基板が、どうやって派手な液晶演出と冷遇をコントロールしているのか?
答えは、サブ基板に対して「この演出の信号(コマンド)」を出せという数バイトの指示を丸投げしているだけだ。
冷遇状態に突入した瞬間、メイン基板は参照する制御テーブルや送信コマンドを切り替える。
そのマップの中身はこうだ。
レバーオンで強レア役を引こうが、内部処理は冷徹に「非当選(ハズレ)」。
しかし、サブ基板へは「打ち手を最も期待させられる派手な激熱演出用のコマンド」をピンポイントで送信する。
愚直に静まり返る冷遇状態を作れば、打ち手はすぐに察知して席を立つ。
メーカーにとって稼働停止(通路化)こそが最大の恐怖だ。
だからこそ、メイン基板の命令によって液晶だけを熱く燃え上がらせ、演出からは冷遇状態か否かの判別を付けづらくし、稼働を維持させようとするわけだ。
当然、全てをそのような仕様にしてしまえば、逆に激熱演出をハズした瞬間に冷遇状態だと察知されてしまう。
メーカーは冷遇状態の種類などに合わせ、演出のテーブルを複数仕込んであるだろうがな。
なんにせよ、お前達が憤慨している激熱ハズレの正体は、開発のバグでもセンスのなさでもない。
16KBの超極小データの中で、メーカーが実行している計算通りの「稼働を維持するための演出シナリオ」と見るのが、技術的に最も自然な結論なのだ。
(2)膨大な実戦データが証明すること
そして、この演出期待度に見られるような数値の異常というものは、そのままホールの膨大な実戦データという、言い逃れのできない形となって白日の下に晒されることになる。
俺たちがタイアップしたものを引き合いに出すのは、なんとも複雑な気分だが……。
『L 革命機ヴァルヴレイヴ』。
この機種は、上位ATとなる「超・革命ラッシュ」の継続率は約90%とされている。
だが、この上位AT。
90%継続という数字からは到底考えられないほど、上位突入直後の最初のストック(通算4セット目)を消化した後の継続率式に移った途端、上位AT3連以内(総セット数5〜7セット)で終了するというケースが異常に多い。
実際のホールデータ(実戦値)を集計すると、以下のような歪んだ数値が浮かび上がってくる。

20連以降は一括集計のため、理論値・実践値ともに%が跳ね上がるのは必然だが。
見るがいい。理論値(緑)と実戦値(赤)の歪な推移を。
【ストック消化後の超革命ラッシュの実質平均連チャン数】
約8.5連〜8.9連 (理論上の10連に対して、明らかに届いていない)
| 継続連チャン数 | 理論値(公表90%) | 実質データ(ホール実測) | 歪みの乖離・特徴 |
| 3連以下(即落ち) | 約27.1% | 約36% | 約10%も不自然に高い |
| 4〜14連 | 約50% | 約40% | 約10%も不自然に低い |
| 15〜19連 | 約9.4% | 約9% | ほぼ理論値通り |
| 20連以上(大連チャン) | 約13.5% | 約15% | 低いどころかむしろ若干高い |
メーカー発表のスペック通り、超革命ラッシュが毎ゲーム一律で完全自力の90%ループ(ガチ抽選)を行っていると仮定した場合の理論値と、実際のホールデータが示す数値は、あまりにも乖離している。
もし、一部の者が噂するように継続率の数字そのものが完全な嘘で、実際は「一律85%のガチ抽選」だとするならば、20連以上する確率はわずか4.75%まで激減する。
ならば、実際のデータで20連以上が約15%と、90%の理論値さえ上回る数値で発生していることの説明がつかん。
そもそも、完全な数値詐称となれば、それは検定取消、メーカーの営業停止に関わる事案だ。
彼らもそこまで愚かではない。
「それはミミズモードの影響だろ?」などと、ホコリを被った脳で反論してくる者がいるかもしれないな。
冷静に考えてみろ。
そもそもミミズモードから上位ATに到達すること自体が極めて稀だ。仮に薄いところを潜り抜け、継続ジャッジ前後のレア役やAT中の共闘リプレイで強引に継続させたとしても、3連が限度だろう。
そしてミミズモードに引き戻しはほぼ皆無。
それが超革命ラッシュ突入時の「10%前後の乖離(下ブレ)」をすべて説明できるとでも本気で思っているのか?
これは、革命ラッシュからではなく、超・革命ラッシュからの数値なのだぞ。
さらに言うならば、もしミミズモードだけが下ブレの原因なのだとしたら、その影響を受けた10%の不純物を差し引いた残りのデータは、綺麗な理論値通りの分布に落ち着かなければ数学的におかしい。
しかし、現実のデータは違う。
4連から14連といった「中間域」が不自然に減少しており、3連以下の「崖」か、20連以上の「天国」かという、理論値に対するV字型の二極化を示しているのだ。
「Vストック(セット数保持)や保証、引き戻しゾーン(66G)があるから純粋な継続率分布にはならないだけだ」という机上の空論もあるようだが、こちらも同様だ。
そもそもVストックや引戻しゾーンの可能性など大して高くもない上、これらは全て継続の為の要素だ。
ならば影響を受けたところで、通常よりなだらかな右下がりとなるだけだ。
なぜそれが、3連以内の終了が大きくなり、中間域が減少する理由になるというのだ。
どこかから引っ張ってきた知識を鵜呑みにして得意気に語る前に、少しは自分の頭を働かせることだ。
かつて、毎ゲームがメイン基板による完全なガチ抽選だった4号機の初代『北斗の拳』の北斗揃い(最高継続率88.8%)のデータを振り返ってみろ。
全国のデータをどれだけ集計しても、平均連チャン数(約8.9連)や、3連以下で終わる確率(約30.1%)は、当時の実戦値でも理論値と綺麗に一致していた。
ではなぜ、現代のスマスロだけが、これほど不自然に歪んだ数値を示すのか。
答えは極めてシンプルだ。
内部状態によって、「即死させる低継続率の冷遇テーブル」と「爆発を引き起こす高継続率のテーブル」をシステム側が極端に振り分けているから。
それ以外にこの数学的矛盾を説明できる解はない。
そして、「このスマスロ最初期の『L 革命機ヴァルヴレイヴ』から、単一の公表値に見せて複数のテーブルが仕込まれ始めた」という事実そのものが、型式試験と高純増機種の整合性を取る為には冷遇によるテーブル振り分けが必須であることを示しており、以後の一撃性能機種も冷遇の実装が不可避であることを裏付けているのだ。
(3)「約」という名の免罪符
そして、このようなシステムがいつか打ち手に看破され、膨大な実戦データとして突きつけられる日のために、メーカー側はあらかじめ完璧な予防線を張っている。
お前達もスペック表の表記を、もう一度よく見てみろ。
そこには、なんと書いてある?
「継続率『約』90%」
これだ。
かつていずれの機種も明確な解析が出ていたガチ抽選の時代は、仮にこの言葉が使用された場合も、単なる『小数点の省略』でしかなかった。
だが、今は違う。
この場合の『約』は95%・98%のテーブルや65%などのテーブル振り分けにおける『予想平均値』ということだ。
たまたま冷遇テーブルに叩き落とされ、3連以下で即死しようが、彼らは平然と言い放つだろう。
「それは『最大値』の状態ではなかっただけだ。我々は嘘はついていない」と。
演出がどれほど嘘をつこうが、データがどれほど二極化しようが、この「約」という、たった一文字の言葉さえ打っておけば、どれほど不条理なカラクリが露呈したとしても、メーカー側は法的に100%守られる。
一見すれば、かつての初代北斗を彷彿とさせる爆裂機に見えるよう、お前達に都合の良い夢を抱かせるための数字。だがその実態は、どれほど確率に異常な偏りがあろうとも、メーカーを無傷で守り抜くための鉄壁の盾。
「約」という名の免罪符を、お前達は嬉々として拝まされていたというわけだ。
⑤ならばなぜ万枚・コンプリートは発生するのか
これまで、様々な実例を挙げてきたが、5号機以前を知る者ならば思い出してみるといい。
5号機以前で、このような継続率の不一致が統計として発生した機種があったか?
小役の出現率にここまでの違和感を感じ、レア役隠しを疑われる状況が発生していたか?
激アツだと思っていた演出が頻繁にハズレる事態が日常的な光景として受け入れられていたか?
もし、心当たりがあったとしても、それは極一部のイレギュラーでしかなかったはずだ。
一方で、このスマスロについて、ここまで実例を挙げてきた機種をよく見てみろ。
実例を挙げてきた機種のメーカーは、決して一つや二つではない。
もし個々のメーカーごとの倫理や思惑の問題ならば、各メーカーが同時にこのような仕様を組み込み始めるなど考えられん。
ということは、この「冷遇」というシステムは、特定のメーカーが気まぐれや悪意で仕込んだものではない。
6号機以降、パチスロ業界全体に影響を与える「ある絶対的な要因」から逆算された、必然の設計と見る以外にないのだ。
つまり、すべては初めに説明した、保通協の型式試験――国家が定めた出玉規制に帰結する……。
……何?
「そこまで厳しい冷遇の包囲網があるなら、なぜ万枚やコンプリートが起きる? 冷遇があるなら、そんな大爆発はあり得ないだろ。妄想で扇動するな」だと?
……やれやれ。愚かの極みだな。
ここまでの説明をただ妄想と断ずる浅はかさもさることながら。
この期に及んで、まだ目の前の都合の良い要素だけを引き合いに出して、システムの存在を否定したがるとは。
言っておくが、よく冷遇をオカルトだと言うが、言葉の定義を理解しているか?
具体的な裏付けを何一つ提示できないままに、完全確率だと主張し続けることも、またメーカーなどに対する妄信であり、『オカルト』だと知れ。
まずはこれまでの内容の一つ一つに、誰もが完全確率だと納得できる、感情論ではない、明確な根拠を示してみるのだな。
……そして。
さっきから揚げ足取り、マウント取りの為の粗探しを必死でしている、目障りなそこの貴様も聞くがいい。
俺は既に冷遇の存在に関して、十分過ぎるほどの根拠 ー状況証拠ー を提示しているわけだが。
まず、挙証責任という、議論や論証の場における基本くらいは把握しているのだろうな?
事ここに至って、まだ他人のロジックを否定するのならば、本来、貴様の方が先に説明するべきなのだぞ。
「完全確率ならばほぼ100%、試験中のいずれかの区間で一撃2,000枚クラスの区間が発生し不適合となる高純増機が、厳格なスライディング・ウインドウ方式の短期・中短期などの出玉規制がある中で、出玉率の管理無しでどうやって試験を通過できているのか。
そして、完全確率で一度も2,000枚のブレさえ無く通過できる仕様なのだとしたら、なぜホールで万枚・コンプリートはおろか、一撃による3,000〜4,000枚などの出玉は頻発しているのか」
この矛盾が解消され、誰もが納得できる数学的解答というものを、な。
それとも、メーカーに泣きついて『ソースコードを出して』もらうか?
この場に限らず、日頃からたった一点の綻びでも見つけたならば、そこを否定する事で『論破した』などと自惚れているようだが、他者の粗を探して否定するだけの言動など、論破でも何でもない。
ただ自分に酔いながら喚き散らしているだけだ。
その否定によって起きる矛盾を説明できる自身の論理を示す、もしくは代案を提示する、そこまでして初めて『反論』と呼べる代物となり、『議論』というものが成立する。
そして、その上で相手のロジックをねじ伏せて、初めて『論破』と呼べるのだ。
……かつて、分け合うこと、分かち合うことを望みながらも、譲れないものを守る為に、自分自身の命と記憶を削りながら戦った、俺の友がいた。
それに比べて……。
自分は安全圏に身を隠しながら主張を避け、他者を貶め、自分を上に見せることしか考えられぬ貴様は何だ?
得てして貴様のような奴は「妄想に踊らされる可哀想な連中の為に真実を教えてやった」などとほざくが、勘違いも甚だしい。
単に自分の優越感を満たし、脳内物質を分泌させたいだけの自慰行為をさも他人の為のような顔をして「正しい行い」と偽るなど、むしろ醜悪な『偽善』でしかない。
……まあいい。
なぜ冷遇が存在しながら、3,000枚以上の塊、果ては万枚やコンプリートという「バグのような大爆発」が意図的に引き起こされるのか、そのカラクリを説明してやろう。
(1)客引きの為の必然
まずは、爆発的な出玉の仕組みからだ。
既に説明したが、型式試験の短期上限は通算差枚1,440枚未満、主流の有利区間切断の枚数は2,200〜2,400枚だ。
よって、冷遇によるブレーキは、有利区間切断に至るよりずっと前に作動するよう組み込まれている。
つまり、そのブレーキによって、基本的に型式試験中は一撃による有利区間切断など起きることなく終わるはずなのだ。
そしてそれは裏を返せば、高設定で徐々に出玉を伸ばして有利区間を切った場合を除き、基本的には一撃で有利区間を切ってしまったならば、その台は既に不適合になっている、ということだ。
だからこそ、メーカーは型式試験に適合した場合は到達せず、基本的には不適合が確定してしまった後に到達することになる有利区間切断後にこそ、打ち手のニーズである爆発要素を組み込める余地があるのだ。
ツラヌキというものは、打ち手の視点から見た『狭き門を潜り抜けた先の恩恵』という特別感と、メーカー側の『規定を守りつつニーズを満たせるシステム』という苦肉の策が嚙み合った最適解、ということだな。
だが、その門をやっと潜り抜けた先でさえも、万人に開かれた宝物庫、とは行かない。
なぜか。
それは、有利区間切断後は切断前の状態と設定を参照した、状態の再セットが行われると見るべきだからだ。
例えば、設定1で通常状態からの有利区間切断時ならば、
通常状態スタート=30%
冷遇状態スタート=70%
などといったようにな。
加えて、上位から転落した後はそのままグラフが下がり続けるケースが頻発する事から、リセット時のスタートと中途の有利区間切断後では、また別の冷遇保証ゲーム数や通常復帰移行率が設定されている可能性も十分あり得るだろう。
では、それを踏まえた上で、切断までにはどのようなルートがあるか。
まずは、高設定において通常状態でのタイミングが噛み合い、ジリジリと有利区間切断まで到達した場合だ。
もっともこのケースは試験中でも短期・中短期規制にかからず切断に到達できることになる。
ならば、切断後の冷遇スタートは実は低設定よりも選択率が高い、という可能性もあるがな。
この点を加味すれば、有利区間切断後に爆発の機会があるという主張までならまだしも、「切断後に冷遇はない」という一部の言説がいかに滑稽かわかるだろう。
本当にそれが事実ならば、最高設定が機械割通りに推移するだけで型式試験中に切断が発生する以上、切断からの爆発はほぼ確実に発生することになる。
当然、設定6一つでも不適合が発生すれば、その型式は世に出る事はない。
その説は「一撃による有利区間切断だけ」を基準に語っていると見ていいだろう。
なら低設定では切断後の冷遇の可能性は無いのか?と言えば、その期待も誤りという結論になる。
低設定の場合は、高設定とはまた別の理由でな。
低設定が、一度切断したら冷遇への移行がなくなると仮定した場合、ホールが受ける影響を考慮すれば明白なことだ。
ホール側からすれば、そのような突発事故が起きた時点で、コンプリート(約40万円)の可能性が万人に開かれているとすれば、当然、機械割を基にした損益管理の予測などまともに立つはずもない。
今一度言うが、メーカーの真の顧客はホールだ。
食材を扱う業者が、飲食店側に望まれる食材・不備のない食材を仕入れることはあったとしても、客が満足する食材かどうかにまで注意を払うことがそうそうあると思うか?
加えて、通常の業界ならば、店の価値提供と客の満足度は比例しやすい。
だが、パチスロ業界は金銭そのものを取り扱う。
収支に重きを置く限り、この業界においては『店の利益 = 客の不利益』という絶対的な構造からは逃れられない。
いい加減に打ち手に都合のいい幻想からは抜け出すことだな。
一方で、一部には奇跡的に冷遇状態移行の前に大量の上乗せなどで一気に有利区間切断までを確定させた場合もあるだろう。
これらの場合は切断後に冷遇状態スタートが回避されたならば、次の冷遇移行ゲーム数に到達するまでの間、出玉は増加し続ける。
この流れならば3,000枚〜4,000枚、さらに冷遇状態移行前にまたツラヌけばその先も獲得は可能だ。
ならば4,000〜5,000枚は単なる上振れでもあり得なくはない。
だが、そのようなパターンで冷遇トリガーを回避して切断まで進めるのはせいぜい1・2回だろう。
ならば、万枚やコンプリートを起こすには別の要因が必要となる。
冷遇状態スタートの選択率や途中の移行率を極限まで下げて、そもそも冷遇状態へ移行しないような要因がな。
その要因としては、状態移行先の極一部に、冷遇状態への移行が極端に抑えられ、当選率を高めた「特殊状態」が仕込まれている、という可能性が最も高い。
俺は経営面を考慮するならば、冷遇状態からの移行の可能性が高いと踏むがな。
もちろん、この特殊状態も型式試験の申請においては、いわば通常Z・高確率Z(特殊)などの形で提出されているだろう。
イメージとしては、南国育ちの飛翔・超飛翔モードを想像するとわかりやすいだろう。
あのモードは前回のモードが飛翔モードであれば飛翔A・B間を高確率でループし、超飛翔モードならば93%で超飛翔モードをループしていた。
俺が提示する特殊状態も同様だ。
その状態に移行すれば、通常の状態よりもさらに高い当選率で通常時やST中のボーナスや、ATならば上乗せ契機が当選しやすくなる。
その上で、ゲーム数による冷遇状態移行率も極度に低く抑えられ、有利区間切断後も切断前と同じ特殊状態が一定確率で選択され続ける。
さらに付け加えるならば、その特殊状態も特殊状態移行率とループ性能を反比例させた状態が複数用意されている可能性が高いだろう。
移行の可能性は比較的高いがループ率は低い状態、移行率は極小だが、ループ率は極限まで高い状態などがな。
そのように設計しておけば、一撃の出玉をばらけさせ、ヒキによる継続だと認識させやすくなるからな。
そして、希少な側の特殊状態で、そのループに当選し続けながら、強力な上乗せ契機などを掴んだものが、万枚やコンプリートまで駆け上がれる、という仕組みだ。
実際、万枚・コンプリートまで至った者の多くは、全く冷遇の気配を感じることなく、偶然では済まされない程の出現率の低い上乗せ契機や、通常なら期待度が低いはずの当選契機による連続当選、そして、通常時からRT制御で隠されていたレア役が全面解放されたと思われる異常な小役の偏りを経験しているはずだ。
……念のため忠告しておくが、この特殊状態を提示し、冷遇からの移行の可能性が高いと説明したからといって「やっぱりハイエナは有効だ」などと、馬鹿げたことを言い出すなよ?
当然、この特殊状態は移行すること自体が型式試験不適合と同義だ。
ならば型式試験を通してもまず発動しないほどの極小確率と見るべきだろう。
そんな極小のプレミア契機をあてにした立ち回りなど、ただの奇跡待ちだ。戦術でもなんでもない。
ではなぜ、このような仕様を作るか。
極めてシンプル。客引きの為だろう。
そもそも型式試験を通過している以上、本来なら6.0号機のように、その範囲内でジリジリと増加する以外に出玉が伸びる術があるはずはないのだ。
最高設定(機械割114.9%)で8,000G回しても、理論上のプラスはわずか「+3,576枚」。
メーカーが謳う「平均獲得枚数3,500枚」など、型式試験の規定からして、設定6でも普通は見る機会などない。
それどころか、この枚数自体が「型式試験を通過するはずのない枚数」であり、上位というものは型式試験においてそうそう発動しない程の頻度だからこそ、ホールに台が存在できていると言える。
しかも、既に言ったはずだが、今のホールに高設定を入れる余力などほぼない。
スタート冷遇の説明の際に、「朝イチから低設定ゆえの冷遇区間が始まろうとも、それはホールの設定配分が招いた結果にすぎず、メーカーの法規的責任の範疇外である」という言い訳がメーカーには成り立つと説明したが、それはあくまで『免責』の部分の話だ。
自分達で売り出している以上、メーカーもホールの利益をどれだけ圧迫しているかは当然理解しているし、ほとんど低設定しか入れられない想定も立っているだろう。
そして、低設定だけで、冷遇に阻まれ何の機会も与えられないとなれば、人は瞬く間に離れていく。
そこで、この特殊状態が活躍するということだ。
加えて、先ほど発動率について軽く見解を示したが、メーカーとホールの損益を考慮する場合、試験適合率にはほとんど影響を与えず、仮にコンプリートまで達するような爆発が起きたところで、通算で見た場合はさしてホールの損益に影響は無い程度の確率でしか発生しないと見るべきだろう。
そして、もしコンプリートまで行ったとしても、ホールからすれば、微々たる宣伝費で、効果的な宣伝を行えるというわけだ。
現代の情報拡散力と認知バイアスからすれば、何万人に一人という極めて稀な奇跡でさえ『自分にも起こり得る現実』と都合よく認識され、実際に高設定がほとんど使えなかったとしても、高設定が投入されていると考える者や、一攫千金を夢見る打ち手が絶えることはないだろうからな。
万枚だ、コンプリートだと喜んでいる者も、所詮はホールやメーカーの「客寄せパンダ」の役を引き当て、その対価を受け取っただけも同然ということだな。
(2)試行回数という防壁
では、なぜこのような爆発が起きているにも関わらず、型式試験を通るのか。
それは「絶対的な試行回数の差」にある。
いくら日に3,000枚は出る台があると言っても、そもそもホールには何台の遊戯台があり、1日にどれだけのゲーム数が回っていると思う?
標準規模のパチスロ店の設置台数は150〜200台。
そして一日の店舗トータルゲーム数は、通常営業で約30万〜40万G、イベント日の超高稼働時ならば100万〜120万Gに達する。
一方で、型式試験の実射試験は1台あたり上限17,500✕設定数のゲーム数(6段階で105,000G)だ。
店舗全体の1日の稼働は、実射試験の約3倍〜11倍に相当する。
ましてや、これが全国約5,000店舗となれば、1日に回されるゲーム数は15億〜60億G規模に達する。
実射試験の実に約1万4千〜5万7千倍の試行回数が、毎日全国で回されているということになるのだ。
……繰り返すが、シミュレーション試験の具体的な仕様や、実射のどのくらいの倍数のゲーム数に相当するかなどは公式の発表はなく、世に出ている情報は推測でしかない。
そして、現実にホールでは爆発している事から、一定確率で検定通過が可能な程度のゲーム数や仕様、とだけ定義し、除外するぞ。
さて、続きだ。
これほどの試験とホールのゲーム数の格差があるならば、先に話したような極小確率の特殊状態移行を仕込んでおいたとしても、型式試験中にそれが発動する可能性は極めて低い。
逆に言うなら、それだけの試行ゲーム数が全国にあれば、誰かしらはその極めて稀な特殊状態を引き当てて爆発させ、「一撃の夢がある台だ」と広めてくれる、ということだ。
メーカーとしては、打ち手のニーズに応える爆裂機でありながら検定を通過させるために、「試験のゲーム数」と「ホールで実際に回されるゲーム数」の圧倒的な差を精密に計算し、検定通過率を担保した上で設計を行っているというわけだ。
(3)複数型式による保険
とはいえ、もとより現代の多くの機種は114.9%という規制限界ギリギリの機械割を設計値(平均値)に据えている以上、確率分布の構造上、約50%は上限をオーバーして不適合となる危険を孕んでいる。
加えて、冷遇状態を仕込み、制御しているとはいえ、ゲーム数を基準としている上に、ある程度打ち手がホールで期待が持てるようにしつつ、試験通過とのバランスも取らなければならない以上、試験中にも爆発してしまうリスクはある程度覚悟しなければならない。
だが、その爆発がもし型式試験中に起きてしまえば、その型式は一発で不適合(落検)となり、二度と世に出ることはない。
設計を直し、書類を作り直し、また申請の最後尾に並んで数ヶ月単位で試験を待たねばならないのだ。
また、スケジュールを遅らせるならば、コスト面だけではなく、その機種によって得られるはずだった数万台(150億〜180億円規模)の莫大な売上の獲得も先送りとなる。
そして、型式試験の適合率は8%〜16%、厳しい月は8%以下に落ち込むことさえある。
……言っておくが、予想より数値が低かったからと言って、ここに至ってまた冷遇を否定するなどという蒸し返しはしてくれるなよ。
繰り返すが、そもそも完全確率で荒波機種を試験に臨ませれば適合率はほぼ0%となるのだからな。
一撃の夢を現実的に見せることができつつ、型式試験を通過させ、利益を確保するギリギリの綱渡りを行い、さらに理不尽な押し順全無視の試験を突発的に実施された上での結果がこの適合率、ということだ。
……さて。
ならばメーカーはどうするか?
どんなに綿密に調整したとしても、決して高い適合率とはならないことは事前に承知している上に、スケジュールの遅延は避けなければならない以上、対策は必須だ。
その対策とは、同じ機種を複数用意して試験に臨ませることだ。
ただし、まったく同じ仕様の台を複数持ち込むことは型式試験のルール上できない。
だからこそ、設計や制御テーブルを微調整した「複数の型式」を同時に試験へ臨ませるのだ。
より荒波の設計にしたものや、逆にマイルドにして安全策を取ったものなどをな。
メーカーが試験に臨む際は、複数の別型式を持ち込み、もし全てが不適合となった場合は、試験機関からのフィードバックをもとに必要な微調整を行い、再び持ち込むのだ。
いわば、保険とプロトタイプを兼ねた役割の型式を同時に送り込み、上手く行かなければ再調整を施すということだ。
そして、試験を通過した型式が同時に複数あるなら、その中で「最も完成度が高く優秀な台」を本命として量産し、残りはお蔵入りにするか、さらなる調整に回す。
もちろん、複数型式を申請すれば、その分だけ不適合台の増加リスクと開発コストは跳ね上がる。
だが、その機種の企画そのものが頓挫し、莫大な損失を被り、予定した売上も確保できないまま、信用を落とす危険に比べれば、遥かにデメリットは少ないと言える。
また、その費用もメーカーにとっては過去の型式試験適合率からあらかじめ予想ができている経費であり、利益確保の為の算段もつけてある。
通過した本命台の本体価格に「落ちた型式の開発費・申請費」を上乗せしてホールに売りつける、という形でな。
不合格品を前提とした『開発の歩留まり(効率管理)』の悪さは、「ニーズと今の型式試験のルール上、もはや避けられないもの」と捉え、ホールからの回収で幾分か相殺する仕組みというわけだな。
現在のスマスロが1台50万〜60万円と、4号機時代の2倍以上に跳ね上がっているのはなにも物価や人件費の高騰、パーツの付与だけが原因ではない、ということだ。
(4)バージョン違いの正体
さらに言えば、試験を通過しながらお蔵入りになった「予備の型式」にも使い道がある。
保通協から発行される適合通知書には「3年間」という十分な有効期間があり、一度適合さえしてしまえばその期間中ならばいつでも製品化できる。
そして、型式名は変えられなくとも、ホールで掲示される「販売名(パネル名や〇〇ver.といった商標)」は自由に設定できるのだ。
だからこそ、お蔵入りにしていた型式を「別バージョン」と銘打ち、本命機の稼働が落ちてきた絶妙なタイミングで市場へ投入する事が可能というわけだ。
もちろん、本当に一から作り直した別バージョンも無いことはないだろう。
……だが、他の型式が全て不適合になっていない限り、一から膨大な時間とコストをかけて、より秀逸な別バージョンを作ることなど、現代ではほとんどあるまい。
その上で粗悪な品となれば腹を立てる者もいるかも知れんが、なにもこれはパチスロだけの話ではない。
作り手が「アイデアと美学を全力で注いで作り上げた重厚な作品」より、短時間で刺激が得られるタイパとコスパ重視の「話題になる手軽な商品」ばかりを『効率的』という名目で喜んで享受し、それを音楽や映像はおろか、他者との繋がりにさえ当てはめる。
そんな現代の風潮を自然に受け入れている者も少なくないはずだ。
それをメーカーが商売の分野で実行したとて、この時代の在り方そのものに疑問を持たない者ならば、彼らを責める権利など本来あるはずもない。
さて、その流用の典型例と言えるであろう台が、『ToLOVEる ダークネス 〜トランスver.〜』だ。
あの機種は、機械割の上昇や3連時の上位突入率アップ、上位突入後の即落ち救済措置など、スペック上の見映えの良さから導入前は非常に期待が高かった。
だが、蓋を開けてみれば、打感の悪さ、小役確率の違和感、下位ST中の挙動などから、打ち手からは「劣化版」の烙印を押されることになった。
なぜそのような評価となったか。
今までの説明を踏まえれば、自ずと答えは見えてくるはずだ。
決して開発者が急に無能になったわけではない。
初代(本命)はメーカーが「最も打感と出玉のバランスが良い」と判断して先に売った型式であり、トランスver.は通常より荒波ではあるが上手く試験に通り、「数字上の見た目は派手だが、内部バランスに偏りがある」として型式試験の保険用に保管されていた型式だった、と見るのが妥当な話だ。
……少々話が広がったが、これで「ホールで凶悪な爆裂機として機能しながらも、なぜ厳格な型式試験を通過できているのか」というカラクリのすべてが理解できたはずだ。
⑥AタイプとBT(ボーナストリガー)機が最後の砦か
ここまでの内容を聞かされ、自力感を楽しみたい者はまずこう考えるだろう。
「もうAタイプかBT機ぐらいしか選択肢がない」とな。
ならば最後に、誰もが堅牢だと信じるこのシェルターの中身を見てみるとしよう。
(1)Aタイプ・Aタイプ亜種のBT機に冷遇は仕込めるか
まずここまでの話を聞き、実際にAタイプでさえも「冷遇がある」と騒ぎ立てる輩がいることから、お前達はこう疑っているのではないか?
「これほど精巧な隠蔽があるなら、Aタイプにも何らかの制御が仕込まれているのではないか?」とな。
結論から言おう。
Aタイプ・BT機に『冷遇はない』。
これまで俺が説明してきた内容を覚えていると思うが、冷遇は状態の移行による方法が唯一の合法的な手段だ。
だが、Aタイプやその亜種にはそもそも保通協の規定上、『内部状態』という概念そのものが無いのだ。
通常時にそのような当選率を下方に変動させる仕組みを設ける事自体が規定により禁止されている。
テーブルや状態など、当選率を変動させる仕組みそのものが不可能なら、そもそも冷遇など仕込みようがないのだ。
以降は、純粋なボーナス獲得枚数の規制緩和によって登場したBT機も含め、これら指示機能に頼らないノーマル機全般を、ここではわかりやすく『Aタイプ系統』とまとめて呼ぶことにするぞ。
(2)Aタイプ系統の仕様は純粋な計算の賜物
ならば、Aタイプ系統はどうやって出玉率の検定を突破しているのか。
簡単な話だ。
上限については出玉の1ゲームあたりの純増枚数、下限についてはコイン持ち・小役確率の調整だけで事足りている。
それだけのことだ。
ここで一部の者は「BT機は結構一気に増えることもあるけど規制上限を突破するんじゃないのか?」と考えるかもしれんな。
だが、それはホールに表示される履歴が通常ゲーム数だけだからこそ起きる錯覚にすぎないのだ。
この出玉率の計算は『有利区間ゲーム数』であることを今一度思い出してみろ。
有利区間ゲーム数はボーナス中もカウントされる。
つまり、400Gの短期上限の約1,440枚未満、1,600Gの中短期上限の約2,400枚未満というものは、通常とボーナス中の全ゲーム数を合わせた上で計算する必要があるということだ。
事実、BT機などは1Gあたりの純増としてはいずれも低めに設定されているため、思いのほかボーナス中の消化ゲーム数は長くなっている。
たとえ、大幅に偏って連チャンさせたところで上限規制にはかからない仕様が完成しているのだ。
そして、もとより、Aタイプ系統はAT・ST機種よりコイン持ちも良く、試験で変則押しをされたところでボーナス中の獲得枚数が変わるわけでもない為、下限規制にも引っかかる要素はない。
つまり、型式試験の為に違法行為を犯してまで、無理やり冷遇という状態を組み込む必要性がそもそも無いのだ。
これまでの構造と規定を理解した上で、なお「Aタイプ系統にも冷遇はある」と批判したいものは好きにするがいい。
ただし、発言というものには同時に責任が伴う。
訴訟を覚悟して発言することだな。
(3)Aタイプ系統は本物の砦か
これまでの説明で理解しただろうが、Aタイプ系統の機種は紛れもなく完全確率だ。
『Aタイプ系統なら、自分のヒキでパチスロを楽しめる』ということが目的ならば、俺から特に言うべき事はない。
だが、それが『Aタイプ系統なら勝てる』と考えているなら話は別だ。
既に説明した事だが、現代においてはホールの大幅なコスト増により、そもそも高設定の投入そのものがほとんどない。
加えて、基本的には専業が全ての高設定を刈り取る為の仕組みが全て出来上がっている。
お前達一般人が高設定に座る機会などほぼ皆無なのだ。
……まあ、勝手に冷遇があるものと考え、高設定濃厚な挙動をしているにも関わらず、少し落ち始めたら冷遇と判断して捨ててくれた台が落ちている可能性は僅かながらあるかもしれないが。
そもそもの投入率と、高設定狙いの専業が狙ったにも関わらずわざわざ捨てた後となれば、低設定がたまたま爆発した可能性の方が遥かに高いだろうな。
そして、『完全確率』ということは『最終的には確実に機械割通りに収束する』ということでもある。
確かに設定1でも機械割が100%を越える機種は存在する。
ひたすらその機種だけを延々と打ち続けるならば、微々たる勝ちを狙える可能性は高いだろう。
もっとも……。
勝ちの『金額』や効率を求めるならば、その膨大な投資時間と精神力を本業のスキルアップや副業に充てた方が、遥かに賢明な選択と言えるがな。
ともあれ、そのような機械割の機種でない限り、『完全確率』である以上、延々と打ち続ければ打ち続けるほどに、徐々に負けていくことは最初から決まっている、ということだ。
いわば、一般人が高設定を確保できる可能性が極端に低い現代のAタイプ系統は、防壁は堅牢であっても地盤そのものが緩んだ砂上の楼閣であり、AT・ST機が勝ち目のない特攻だとするなら、Aタイプ系統は砦に籠って兵糧攻めに遭うことを自ら選んでいるも同然なのだ。
……今までの説明を聞いてなお、『AタイプやBT機ならば少なくとも完全なヒキ勝負はできる』と楽しみを重視し、一時の上振れに期待したいのならば止めはしない。
第二章・結び 考察の果て
今まで様々な情報から組み上げた俺の論理をお前たちに説明してきたわけだが……。
あらためて断っておくが、これまでの話はあくまで俺の推論に過ぎん。
俺の様々な検証なども、映像として残していない以上、法的な証拠とはなり得ない。
だが、あらゆる物理的・技術的データから導き出すならばーいわば状況証拠からすればー、これまでのような結論にならざるを得んのだ。
おそらくは、挙証責任など無視し、これまでの内容が正しいかどうかも関係なく、歪んだプライドの保持と批判そのものを目的として、些細な揚げ足取りや感情論の罵倒に終始する憐れな輩が次から次へとわいて出る事だろうが。
信じる信じないは、お前達の好きにするがいい。
第三章 俺たちの選ぶ未来
これまでの話を聞き、「余計なことを教えた」「知りたくなかった」と俺への恨み節を口にする者は勝手に喚いていろ。
俺は一度も「最後まで聞いてくれ」などと頼んだ覚えはない。
途中で聞くのを止めれば済んでいただけの話だ。
一方で、もはや勝ち目のない絶望とともにホールやメーカーへと恨みの矛先を向ける者もいるかもしれんな。
だが、一つはっきりさせておこう。
俺はなにも、メーカーやホールを貶めようなどとは微塵も思ってはいない。
むしろ、パチスロそのものを自ら遊技することは二度となくとも、遊技する過程で、様々な名作や名曲を知る機会を与えてくれたという意味では感謝もしている。
①誰が悪かったのか
実際、メーカーも明確な悪意から、これらのシステムを組んできたわけではないだろう。
考えてもみろ。企業は利益を出さねばならん。
倒産すれば会社に勤める全員が職を失うことになる。
その場合、長期的に見て最も危険なのは「顧客の信用を損なうこと」だ。
そんな企業が、無闇に顧客に不信感を振りまいて、何の得があるというのだ。
彼らは6.0号機時代を通して、一撃の夢が一切ない、ジリジリとしか出玉が変動しないパチスロがいかに世間に求められていないかを身をもって知った。
忠実に規制に従った結果が、あの業界破綻の瀬戸際まで陥った惨状だ。
つまり、ユーザー側が求めたニーズと、法の規制。
この2つを同時に満たすために、必死で抜け道を探し、結果、この歪んだ仕組みに行き着いた、ということだ。
ただし、利益確保の為だとしても、一方で『抱き合わせ販売(機歴)に応じなければ、次回のメイン機種を供給しない』といった、自社で需要が低いと承知している商品を、今後の取引条件としてホールに実質的に強制するような商習慣が横行しているとすれば、メーカーを真っ白な企業と呼ぶことも、到底できはしないだろうがな。
ならばホールはどうか?
企業である以上、利益を出さねばならないことに変わりはない。
そして、既に説明した通り、メーカーが型式試験を突破する為の煽りをくらい、機歴の問題まで発生した結果、莫大なコスト増加により、高設定を投入して顧客を楽しませるだけの余力が奪われてしまったに過ぎん。
ホールが製品の冷遇システムを理解していないか——と言えば、熟知していると見るのが妥当だろう。
だが、取引先であるメーカーとの守秘義務がある以上、打ち手にシステムの裏側を暴露するなど物理的に不可能だ。
故にホールは、打ち手に束の間の夢を見せ続け、企業存続のために黙々と回収を続ける以外の選択肢を持たないということだ。
……『毒食らわば皿まで』とまでは言わんが、この業界に足を踏み入れた時点で、抜け出せない底なし沼にハマっているのを見るかのようだな。
「最初から成人しか触れられない遊技なのだから、おかしな規制などせず、自己責任として放置すれば良かったのではないか」……とお前達は考えるかもしれんな。
確かにそう言いたくもなるだろう。
依存症対策の名の下に闇雲に規制を強化した結果、メーカーもホールも一般の打ち手も、皆が袋小路に追い込まれているのだからな。
だが、現実にギャンブル依存者の中には意地になって莫大な借金を背負った者が確実にいることも、また事実だ。
仮に……だ。
もし、この規制の始まりが、その依存者によって家庭崩壊となった家族、またはその依存者が強盗などを起こした場合の被害者や遺族の涙ながらの訴えから始まっていたとしたらどうだ?
同じように規制を敷いた側を責められるか?
もちろんこれも始まりだけの話に過ぎないかもしれん。
毎年数千億もの税金と、警察の膨大な天下り先がパチスロ業界が存在することで保たれている以上、「煙草の規制は強化するが、煙草の生産から販売までの関係者に職を用意してまで禁止しようとはしない」のと同じように、損益上の理由と体裁だけの為に規制を強化し、今となっては誰もその始まりを重く受け止めてなどいない、という場合も十分あり得るだろう。
……もっとも、型式試験における歪さから、始まりはともかく、少なくとも現代における『軸』がどこにあるかは透けて見えはするがな。
まず、プログラム比較検査を行っているにも関わらず、「隠し要素のチェック」を名目として押し順無視を実施する時点で、本来矛盾した話だ。
それはプログラム検査において、「ソースコードを解析していて痕跡は何も見つけられないにも関わらず、押し順次第でプログラムを介さず起動するような仕込みが組込まれている」というおよそパチスロ機として考えられない荒唐無稽な主張をしているか、「そのようなプログラムを見つけられないほど、無意味で雑な検査を実施している」と自白している、ということだからな。
そして「知識や技術の有無に関わらず、誰でも遊べる健全な娯楽でなければならない」「誤作動や打ち手の誤認識(知識不足)による不利益を防ぐ」という名目のもとに、本当に全ナビ無視を下限基準にするという判断を実際に下しているとしたら、これも通常では考えられない思考だ。
これは、本来ホールに来るはずもない全盲者や、極度に認識力が低下した者を基準にしなければ成り立たない前提であり、いわば、「ダーツのルールも矢の危険性も、説明しても一向に理解できない客を前提とし、その客が自ら指を刺したにも関わらず、店舗を安全配慮義務違反で営業停止にする」と言っているも同然だからだ。
不適合という結果に対し、型式試験手数料の増加や、対外的に報告できる実績、という実利がついて回る以上、……もし「先ほどのような主張の歪さを自覚した上で、わざと変則押しや押し順無視を徹底的におこない、故意に適合率を下げる」ような真似をしているとしたら、もはや世間は『現代において、規制する側の根底にあるものは何か』をそれぞれで見極めるだろうがな。
まあどちらが軸にしろ、業界全体に及ぼす影響をまるでイメージできていなかった今の規制ルールが、このシステム全体の歪みと、結果として逆に個々の収支の大幅な格差と、負債を抱える人数の増加を引き起こしているであろう現実は変わらないが。
②今は亡き「知的遊戯」への哀悼
……そもそも、俺がパチンコではなくパチスロを選んだのは、
・目押しの技術や、押し順・解析数値などの知識
・特定のタイミングで必要な小役を引くという自力感と緊張感
・遊技しながら小役率やモード移行率などを分析し設定を推測する思考プロセス
・そして、その結果として高設定を引き当てれば、相応の勝率と恩恵が約束される合理性
それらの知的ゲームと呼べる要素が気に入っていたからだ。
だが、現在のパチスロ、特に一撃性能を持つ機種には、そのいずれの要素も望むべくもない。
順押しフリーと押し順ナビが主流となり、目押しの技術など介在する余地もなく、小役も演出も出玉契機も、最終的には全て機械の裏側の状態に左右されるというならば、勝ち越していたところで、もはやそれは自身のヒキも、知識の有無も関係ないということだ。
そしてAタイプ系統を含めたところで、高設定の可能性はほぼ皆無なら、推測する意味すらない。
残念ながら、今のパチスロに、自分の貴重な時間を割いてまで行う本来の楽しみは、残されてはいないということだ。
歪んだ構造と不条理な搾取。
それがなければ存続できない、という意味では今のパチスロ業界…あるいは国も含めて、か。
これらはカイン達、マギウスにどこか近しいものがあるかもしれんな。
だとすればパチスロという呼び名は変わらずとも、冷遇に支配された現代のパチスロ機というものは、いわば知らぬ間にマギウスに乗っ取られていたドルシア、といったところか。
ならば、そのシステムの内にいる限りは抗う術はない、ということだな。
そして、先ほどの話で理解できるだろう。
型式試験(検定)の内容が劇的に変わらない限り、この構造もまた、変わることはない。
いかに新システムと銘打ったとしても、最初に説明した純増枚数を超えるような『一撃の夢』という願望を打ち手が抱き続け、そのニーズを満たす機種を出そうとする以上、出玉率の統制は必須となるからだ。
そして、今の高純増機に一度味をしめてしまった打ち手を含めた消費者全体がAタイプやBT機で満足することも、検定の内容が「最大差枚数のみ」など劇的に逆行することも、到底考えられんことだ。
単純に打ち手が求めていないというだけなら、メーカーもまだ手を打てる。
しかし、検定という絶対的な壁がある以上、今の彼らには『いかに出玉制御を実感させないで、夢が見られるようにするか』しか打つ手がないのだ。
ならば、俺の選ぶべき道は一つ。
この世界からは撤退する。
本来の果たすべき使命を忘れてまで、娯楽の一つであったパチスロの為に専業になるつもりなど毛頭ない俺にとって、それこそが最適にして唯一の戦略だからだ。
……一つの可能性として、パチスロ業界が衰退した時期に規制を緩和することはあり得るだろう。
だが、『短期規制そのものを撤回する』などという、自らの過ちを素直に認めるような真似を行政がするはずもない。
彼らが実施するとしてもせいぜい、短期規制という枠組みだけは残したまま、出玉率の上限を実質的に機能しない位置まで引き上げ、コンプリート枚数を12,000枚などに設定し、終日出玉が増加してもそこまで至るかどうかの純増枚数に設定する、そのような建前重視の修正の類いだろう。
そうなれば、結果として再び完全確率のパチスロが戻る事にはなる。
だが、そもそも本気で「ギャンブル依存者を減らすこと」を最大の目的とし、自分たちの基準を正しいと信じて規制を行なっているのならば、パチスロ業界が衰退しようと、その存続で得る恩恵を捨てることになろうと、緩和することなど本来ないはずなのだ。
つまり、その流れそのものが、『もはや規制は体裁と利権の為だけのものである』ということ。
そして『規制する側は歪んだプライドや体裁から、過ちを認める事さえできない者達で支配されている』ということ。
これらの証明でもある。
少なくとも俺は、そのような美学も社会的規範も保たない支配の中で踊らされている、と理解した上で『娯楽』として楽しむ気になどなれんがな……。
もちろん、これまでの話を信じないのも自由。
納得した上で、パチスロを続けるのもお前達の自由だ。
だが、全てを知り、納得した上で続けるというのなら、少なくともこれからのお前達は、台に乱暴に当たり散らし、5号機以前なら『遠隔』、冷遇が囁かれ始めたならば矛先を変えて根拠を示せないまま『冷遇・デキレ』と、不都合があるたびにメーカーやホールを罵倒してきたような低俗な打ち手とは一線を画す存在となれるはずだ。
そして、どのような展開も自己責任と割り切り、規制などなくとも自分を律する楽しみ方ができるだろう。
あるいは……そのような打ち手のみだったならば、このような規制は敷かれなかったかもしれんな。
③それぞれの道の先
辞めることを決めはしたものの、パチスロを最大の楽しみとしていたが故に他の道が見つけられない、という者がいるならば、いくつか道を示そう。
当然、自分なりの戦略を既に持っているならば、俺の提示した手段を無理に選ぶ必要など全く無い。
【これまで習慣となっていたが故に、自然とホールに足が向く者へ】
自分以外の力を用いて困難を克服する事も、立派な戦略の一つだ。自力で克服することだけが全てではない。
1. ギャンブル依存症予防回復支援センター(GAPRSC)
- 概要: ギャンブル依存に特化した専門のサポートコール。相談料・通話料無料で24時間対応。
- 電話番号:
0120-683-705(フリーダイヤル・24時間365日受付) - 公式サイト: https://www.gaprsc.or.jp/
2. 全国の精神保健福祉センター(厚生労働省)
- 概要: 各都道府県・指定都市に設置されている行政の専門機関。当事者や家族からの依存症相談に無料・匿名で対応。
- 案内ページ: 厚生労働省 精神保健福祉センター一覧
3. 全国ギャンブル依存症家族の会(当事者・家族支援)
- 概要: 依存症からの回復を目指す自助グループ・家族支援団体。
- 公式サイト: https://gdfam.org/
【既に借金を負い、打つ手がない者へ】
先を見ようにも、目の前の壁が厚すぎるのならば、専門家に助けを求めるのも一つの手段だ。
その壁を取り払った後、今度こそ自分自身の足で立てばいい。
[自身の状況に合った最適な解決法(任意整理・再生・破産等)を探る]
※弁護士法人イストワール法律事務所(全国対応・初回無料相談・分割払い可)
(役割:個人再生や自己破産を含め、弁護士による法的見通しや多角的な解決策)
※アース司法書士事務所(着手金・減額報酬0円 / 分割対応)
(役割:「とにかく手持ちの現金がない」「着手金や不透明な報酬を抑えて督促を止めたい」という任意整理メイン)
……ただし、ある程度の精査はしているが、所詮ネット情報による判断だ。あいにく俺自身には用がない。
ゆえに、選んだ先が100%クリーンだとは言い切れん。
無料相談を謳う窓口の中には、無資格の事務員が介在する悪質な業者も存在するのも確かだ。
これらの基準に沿って、自分自身で判別を怠らないようにし、危険と見るならば一度引いて他の専門家を探せ。
①無料相談から弁護士資格を持った本人が直接対応し、法律上の見通しやリスクを説明するか
②弁護士会の登録番号が明記されているか
③相談料・着手金・減額報酬の費用や割合など、見積もりや上限費用が最初から明確に示されているか、さらに後から追加で謎の「手数料」や「調査費」を請求しないことを明記しているか
④任意整理や個人再生など最適なスキームを提示できているか
⑤消費者金融などへの受任通知を即日発送できるスピード感があるか
【パチスロに注いでいた金が浮く者へ】
インデックスファンドというものは、もはや言わずと知れた長期的な資産形成だ。
世界最高峰の投資家の一人であるウォーレン・バフェット氏も「個人の資産運用において、インデックスファンドに勝るものはほとんどない」と絶賛するほどのな。
世界経済の発展に貢献しつつ、自身の資産も形成できる。数十年と積み立てを続ければ、パチスロの勝ちなど比ではないだろう。
※松井証券 総合口座(新NISA・投信積立対応 / 業界最高水準の投信残高還元)
言うまでもないが、既に債務(借金)を抱えているものは、まず、そのマイナスを無くすことに全力を注げ。
同じ金額を年5%~8%の投資利益のために使う事と、年14%~18%の不利益(利息)を消すために使う事。
どちらがより効率的かなど、考えるまでもあるまい。
……また、これだけは勘違いするなよ。
インデックスファンドとは、あくまで「数十年という長期の視点」において、「人口増加」「技術革新」「営利を追及する資本主義」により世界経済が確実に成長していく構造の上に成り立つものだ。
一企業の株価の増減と同列に扱い、事あるごとに一喜一憂するような真似はしないことだな。
より再現性の高い成果を得ようとするならば長期的な視点や忍耐、最低限の学びというものは必須となる。
逆に、成果を短期で得ようとするならば……相応の代償やリスクを伴うもの、だ。
【ホールに通った時間を持て余す者、新たな楽しみを見つけたい者へ】
もちろん経済事情の改善や活かせるスキルを身につけるという方向では、本業のスキルアップや副業を始めることも有効だろう。
だが、成果が出せるかどうかは「個人の熱量・試行錯誤・適性」次第だ。
下手に俺から策を授けたところで、場合によってはテンプレートの型にはまり、むしろ独自の才能を殺す可能性もあり得る。
故に俺からその方面で特に示せるものはない。
自力で挑み、切り開いてみせろ。
代わりに。
価値観や物事の捉え方の面で大なり小なり得るものがあるであろう作品を紹介しておくとしようか。
※基本無料(一部アイテム課金あり)・公式ストアダウンロード
少女の脳を移植された人型兵器「ニケ」と、人間の指揮官が機械生命体ラプチャーから地上を取り戻す物語だ。
立ち絵や戦闘の姿勢は性的な要素が強いが、チュートリアルだけでそんな腑抜けた考えは叩き潰されるぞ。
その後、先に進めば進むほど、メインストーリーの重厚さと戦闘中の緊迫感によって、そのような事に目を向ける余力は無くなることだろう。
そして、ディストピアの中で生きる者たちを見て、お前達はあらためて考えさせられるはずだ。
「人間を『人間』として輝かせるものは何か」「何を失うことが『人間をやめる』ことを意味するのか」ということを。
……リーゼロッテやマギウス、そして時縞ハルト達が本当に『化け物』と呼ばれるべき存在だったのか、ということと同じく、な。
もし興味があるならば、俺たちがあの時代をどのように生きたか、知るのもいいだろう。
※dアニメストア(31日間無料体験で『革命機ヴァルヴレイヴ』全24話配信中)
……些か長くなりすぎたな。
俺は役目を果たした。
後はお前達一人一人が何を信じ、どう行動するかだ。
お前達がどの道を選ぶにしろ、その先の未来が ——時縞ハルトの魂のような—— 輝きに満ちたものであることを願う。
